こんにちは、ナカイです。
毎日チェンソーを使う林業関係者の必須道具の1つがヤスリです。
間伐などの伐採作業にチェンソーを使いますが切れ味が悪ければ作業効率が落ちます。
作業効率が落ちると様々な影響が出ます。
目立ての効果については下の記事で紹介しているので興味のある方はクリックしてください。
林業では当たり前⁉︎チェンソーに欠かせない目立てとは?メリットを紹介
そのため切れ味を戻すためにヤスリを使用しますが、ヤスリの保管方法を誤ると錆びたり、研げる回数が減るなど様々な問題が起き使えなくなってします。
「使いたい時に使えない」では意味がありません。
今回は、目立てに使うヤスリとヤスリの保管方法について紹介します。
目次
チェンソーに適したヤスリを使用しないと逆に切れ味が落ちる
実はソーチェーンに適したヤスリを使用しないとチェンソーの切れ味は落ちます。
ソーチェーンにはそれぞれメーカーが想定した適合するサイズのヤスリがあり、
規定サイズよりもヤスリの直径が大きい場合、刃にフックが作れず切れ味が落ちます。
一方で適合サイズよりも小さい場合
チェンソーの目立てで使用するヤスリは主に丸ヤスリを使用します。
ソーチェーンの種類によっては丸ヤスリではなく角のついたヤスリを使い目立てを行いますが一般的には丸ヤスリを使用します。
弊社では主に4.0mm・4.8mm・5.5mmの3種類サイズをソーチェーンのサイズによって使い分けます。
例えばバッテリーチェンソー(T540iXP)のソーチェーンを目立てするときは4.0mmの丸ヤスリを使用します。
逆に5.5mmのように径の大きいヤスリでは切れ味の良いソーチェーンにできません。
丸ヤスリの径が大きいと刃にフックがつけられないため切れ味が落ちてしまいます。
目立てを行う際はソーチェーンに適したヤスリを購入・使用する必要があります。
使用方法によってヤスリの交換時期が早まる
ヤスリ使用方法によっては交換時期が早まります。
林業業界の先輩方にもグリップを付けずにヤスリを使用する方もいらっしゃいます。
グリップを付けずに目立てを行うと、刃に接する部分が少ないため1部分の消耗が激しく、ヤスリ全体を使って研ぐよりもヤスリの交換時期が早くなります。
僕はグリップを付けた方が持ちやすく、ヤスリにも力が伝わるため少ない回数でしっかり目立てを行えるので結果的にヤスリの寿命が長くなると考えています。
様々なメーカーがヤスリ用のグリップを販売しているので自分にあったグリップを購入してください。
他にも焼き付いてしまった(刃が熱で硬質化してしまった)ソーチェーンを目立てすると、刃が硬化しているため通常のソーチェーンを研ぐよりも消耗が激しなります。
このように使用方法によってはヤスリの交換が早くなってしまいます。
また、ヤスリ保管方法が悪いのも交換が早くなる理由の1つです。
ヤスリを保管する際の注意点
チェンソーに欠かせない目立て、それにはヤスリが必要不可欠です。
基本的にヤスリを使用しない時は工具入れで保管します。
しかし、ヤスリの保管方法に注意しないとと、目立てが必要な時にヤスリが錆びていたり、ヤスリがすり減ってしまって研いでも切れ味が戻らないことがあります。
ヤスリが使えないのは林業では仕事の効率に直結するため重要です。
ここではヤスリに起きる問題と改善方法について紹介します。
ヤスリを裸のまましまうのはNG?
「購入して数回しか使っていないのに滑ってもう研げなくなってしまう」という経験がある方もいるのではないでしょうか?
ヤスリを何回も使用しているとヤスリの表面がツルツルしてきて研げなくなっていきます。
よく「ヤスリの寿命が終わった」と表現する方もいらっしゃいます。
目立てを行っていれはヤスリの表面がツルツルになり研げなくなってきます。
しかし、そんなに使っていないヤスリの表面が滑って使えないということが起きます。
「そんなに目立てをしたかな?、ヤスリが不良品だった?」など様々なことを考えると思います。
実はヤスリを何本も裸のままケースの中に入れて保管しておくと、ケースの中でヤスリ同士が擦れ合うため、使用した際に研げないといったことが起きます。
基本的にはヤスリを購入した際にヤスリが入っているケースをそのまま利用するか、油紙に包みます。(油紙に包む理由は次で紹介します。)
僕もヤスリの保管は基本的に購入時ヤスリが入っていた袋をそのまま使用しています。
チェンソーの種類によってソーチェンも大きさが異なるため使用する丸ヤスリもザイズが異なります。
購入した時の袋にはヤスリのサイズも書いてあるので使うときに1目でわかります。
日本の湿気はヤスリにも影響する
「ヤスリを使おうと思って出したら錆びていて使えない」
保管方法が悪くヤスリが錆びてしまうと言ったことも起きます。
僕は1度自分の平ヤスリを錆びさせたことがあります。
「錆びを落としたら使えるのかな?」と興味本位で使ってみましたが全く使えません。
目立てで使用するヤスリは目が細かく錆びてしまうとヤスリの表面の焼き付け部分が剥離してしまうため錆落としなどでサビを落としても使えないようです。
ヤスリは鉄製なので水分・湿気や手の塩分などで錆びてしまいます。
そのためヤスリは濡らさないように使用するのが基本的で、濡れてしまったらヤスリの水分をしっかり拭き取ってからしまってください。
保管する際は油紙に包むか、保管ケース内に乾燥剤を入れておくことで湿気などで錆びるのを防ぎます。
普通に乾燥剤を入れてもいいですが、ヤスリは細くて鋭利で破けてしまうリスクもあるので僕はケースの蓋(内側)に貼り付けて使用しています。
ヤスリは整理して収納しよう
ヤスリを複数保管していると、どのヤスリを使用したか分からなくなってしまうことがあります。
僕は購入した際に先に使う方のヤスリの先端に赤いマーカーで印を付けて使い分けています。
マーカーをつけたヤスリが研げなくなってきたら、次に使うヤスリにマーカーをつけます。
こうすることで確実に古いヤスリから使用できます。
他にも使ったヤスリは持ち手を下にして収納したり、使っているヤスリは専用のケースに入れるなど工夫をして使い分けている方もいます。
最後に
今回は目立てに欠かせないヤスリについて書きました。
林業業界の先輩からヤスリ10年と教えてもらいました。
切れ味が新品同等かそれ以上になるには10年以上の月日が必要になります。
先輩の中には切れ味を調整して切れ味が良いが消耗が早い・切れ味は多少落ちるが前者より長持ちするなど場面ごとに使い分けている方もいます。
目立てに欠かせないヤスリは適切に保管しておく必要があり、適切に保管することで、目立てをしっかりできて伐採など仕事を効率よく行えます。
気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメントしてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。