伐採された木が皆さんのところに届くまでの道のりとは?木は様々な場所を通ってくる?

 

 

こんにちは、ナカイです。

木材がどのようにして皆さんの家に使われているかご存知ですか?

僕自身も林業大学校で学ぶまで知りませんでした。

昔から言われている言い方だと川上・川中・川下です。

この言い方は昔は原木を川(水運)を使って運んでいました

今回は木が伐採されてから皆さんの家に使われるまでの経路の中から主に扱う木材量が多いルートを紹介します。

川上から川中までの経路で木材量が多く取り扱われているルートは主に2つあります。

森林所有者が素材生産業者に依頼し伐採を行い原木を搬出するまではどちらも一緒です。

何が違うかというと伐採された原木の搬出先が原木市場か製材所かです。

原木市場に搬出され製材所が購入していくルートと伐採された木材が原木市場に搬出されず直接製材所に持ち込まれるルートです。

川上

川上は原木市場までの木材搬出をいいます。

主に森林の伐採作業によって木材を搬出する仕事、いわゆる林業です。

自伐型林業を行っている方は森林所有者から原木市場へ直接搬出を行います。

多くの森林所有者が民間の素材生産業者や森林組合に依頼をして木材を搬出します。

素材生産

間伐・主伐作業で立木を伐採し原木市場や製材工場に搬出します。

伐採した木材は造材(伐採した木をチェンソーで決まった長さに垂直切りします)後土場で原木のサイズや樹種によって仕分けられ搬出されていきます。

造材や仕分けを行う人はその時1番高値で購入してもらえるように、材の曲がりや節の位置、傷などの欠点、汚れや直径等を見て造材、仕分を行います。

原木(造材された丸太)が仕分けされ、土場に溜まるとトラックで市場まで搬出します。

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原木市場

原木市場とは原木を集めて競(セリ)を行う場所です。

有名な築地水産市場で売っている魚の木材バージョンです。

木材市場では様々な素材生産業者から原木が出品されます

木材市場は出品された原木を椪付け(はいつけ、積み上げて陳列すること)、競りが行われ価格が決定します。

競り落とされた原木は落札した製材所やチップ、合板などを作る業者が持って帰ります。

川中

製材所・集成材

製材所とは原木市場から購入してきたもしくは素材生産業者から直接運び込まれた原木を製材機で製材します。

原木から角材に製材され乾燥を行なって、無垢材や修正材などの建築部材に姿を変えます。

無垢材とは、製材後乾燥させた一般的な建築部材です。

集成材とは、複数の板を張り合わせて造る木材です。

どちらにも構造用と造作用があります。

構造用は建築で家の柱等になるため厳格な企画と品質管理され、造作用は家具や内装に使われるもので皆さんがホームセンターで見るDIY用なんかもこれに入ります。

加工した角材や集成材はプレカット工場か製品市場に搬出されます。

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チップ工場

木材市場に搬出される原木は素材生産業者が土場での仕分け時に高く売れる(1番玉、2番玉等)と判断した原木が運ばれます。

そのため3番玉や細い原木、傷物などはチップ工場に搬出されます。

運ばれた原木は樹皮を剥かれた後にチッパーで細かく粉砕されます。

細かく粉砕された木材はバイオマス発電の燃料やパルプとして使われます。

川下

プレカット工場や製品市場に搬出された木材が最終加工をされて皆さんに使われます。

プレカット工場

製材所や集成材工場で加工された角材や集成材はプレカット工場に搬出されます。

プレカット工場を聞いたことか無い方もいると思いますが、現在日本の木造住宅の94%以上がプレカット工法で建てられています。

プレカットとは工場で設計図通りに木材の接合部を加工することで建設現場では木材の加工をする必要がなく、大工は組み立てのみに集中できます。

こうすることで施工期間を短期間にし、現場で木材が加工していたら雨が降ってきて木材が膨らんでしまい使うのに時間がかかることも少なくなります。

製品市場

製品市場は木材製品を木材卸売業者によってセリが行われます。

普段は一般の方は立ち入り禁止で、国産材の製品で主に役物や特殊材を中心に扱っています。

木材卸売業者が購入した木材はプレカット工場に運ばれ加工されたり、大手住宅メーカーや工務店に販売されます。

工務店等に販売された木材は内装材や皆さんの住宅の柱や梁として使われます。

最後に

いかがでしたでしょうか?

木材が山で伐採されてからの木材流通を簡単に紹介しました。

このように木材が山で伐採・搬出され皆さんの家やホームセンターで売っている板になるには様々な関係者が関わっています。

森林から伐採して木材を搬出する林業関係者や木材を運搬する運送会社の方や市場にもっていけば市場関係者や製材関係者等、工場に運ばれ加工するのは作業員の方、住宅を建てるのに大工など様々な業種を経て皆様に届きます。

近年では流通効率を上げるために素材生産業者から製材所に搬出され、製材所からプレカット工場をへて大手工務店に搬出することが多くなっています。

木材は日常の様々な目に見えないところで使われています。

今回は簡単にまとめたので別の記事で1つ1つ深く書いていきます。

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後まで読んでいただきありがとうございました。