餅つきで使う杵と臼にも決まった樹種がある?昔から続いている日本文化に関係している木材

 

 

こんにちは、ナカイです。

僕の実家はもち米を作っており、毎年年末が近づくと家族で餅をつきます。

僕は毎年突き立てのお餅を砂糖醤油・大根おろし・納豆などにつけて食べるのが大好きです。

餅つきは家族の一大イベントの1つとして毎年行っており、従兄弟など家族一同が揃うときでもあります。

基本餅つき機を使用して作りますが、僕や従兄弟が小さかった頃は餅米の1部を杵と臼で餅つきしていました。

今回は杵と臼について紹介します。

臼にはつき臼と引き臼の2種類があり、餅つきで使用する臼はつき臼と言います。

古くから使用されており、つき臼は主に籾摺り機(もみすりき)として使用されてきました。

近年日本で使用されている臼は突く機能を向上させたため、擂り潰す機能が失われ、すり鉢などが新し開発されたと言われています。

臼には材料が石と木材の2種類に分かれており、木臼・石臼にはそれぞれメリット・デメリットがあり、何を重要視するかで違います。

石臼

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我が家は石臼を使用して毎年餅つきを行っています。

石臼の最も良い点はメンテナンス・保管が簡単なことです。

材料が石のため保管の際に湿気等でカビなどに気を使う必要がありませんし、もしカビが生えていても熱湯で消毒して拭き取ることができます。

材量で考えれば石臼の方が木臼より軽いんです。

石臼は木製台に乗せて使用するので木臼のように全体が木材でできているわけでは無いため1人で運べるほどの重さ(それでも重いですが)でコンパクトです。

また、木臼に比べ石臼の方が価格が安いです。

一方で臼が硬いため誤って杵を臼のふちに当ててしまうと杵が割れてしまい、木屑が餅の中に入ってしまう可能性があります。

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木臼

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木臼の最大の特徴は高い保温性です。

石臼も木臼も餅をつく前にお湯で臼自体を温めます。

石臼に比べて木臼の方が保温性が高く、石臼より長時間餅をつくことが出来るため、餅つきを普段していない(経験が浅い)方にもオススメです。

保温性が高くしっかりつくことができるため餅に伸びが出ます。

木材でできているため、杵が痛みにくく臼自体にヒビが入っても使用することが出来ます。

一方で保管をしっかり行わないとカビ等が発生し使えなくなってしまいます。

臼全体が木材で作られているため、石臼より重く運搬が1人では困難です。

特に年に数回しか使用しない場合は石臼を購入するか、レンタルを利用するのがオススメです。

臼に使用されている樹種

木臼に使用されている樹種は主にケヤキです。

その中でもケヤキは硬く粘りがあり臼に最適な樹種の1つです。

ケヤキは耐水性・耐久性に優れており、ケヤキの木材の中でも赤身(色の濃い部分)を使用します。

赤身は耐水・耐久性に優れ長く使用することが出来ます。逆に白太(樹皮・外側)の部分は耐水・耐久性が赤身より劣ります。

樹齢が100年を超えるような太いケヤキ(60cm程の丸太)を専門の道具(靫、丸鉋など)を使い掘っていきます。

臼の内側のカーブは餅がうまく返るように調整されており、内側が広くなっています。

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杵は縦杵(堅杵)と横杵の2種類あります。

縦杵と言われても中々イメージできないかもしれません。

縦杵とは中央部にくびれがあり、上下につくことで穀物類を脱穀等に用いていた道具で近年はほとんど使用されていません。

皆さんがよく餅つき等で使う・見たことがある杵は横杵と言われ江戸時代中期以降から使用され始めました。

というのも各民家ごとに臼を所有し始め、縦杵より普段の農作業(くわ)の動きに近い横杵の方が使いやすいため、現代のように横杵を使用した餅つきが全国普及しました。

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杵に使用される樹種

杵は臼と接触する頭部と持ち手の柄部に分かれます。

臼と接触する頭部は臼の材質より柔らかく、軽い木材が望ましく、木臼(主にケヤキ)にはホウ・イチョウ・カシ・キリなどが使用されています。

柄は堅く強いナラ・シイなどが用いられます。

木臼より硬い石臼には硬い木材であるムクが良いとされています。

ムクは硬く粘りがあるため、木屑が出にくく割れにくいため古くから石臼用の杵の材料として使われています。

ちなみに、我が家にある杵もムクです。

使う前に水に浸す必要がある

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餅つきを行う前日に杵の先端を水につけておく必要があります。

もし木臼を使う場合は木臼にも水を張っておきます。

杵を水に吸収させることで、当日使用した際に割れにくく、餅がつきやすく。

餅つきをする際は前日の準備が大切なので忘れないでください。

最後に

年末ということで杵と臼について書きました。

日本は古くから森林資源に恵まれていたため、文化に深く樹木が関わっています。

杵も臼も時代とともに少しずつ変化してきました。

臼の作成には専用の道具を使い高い技術力が必要です。

近年ではあまり使用されなくなってきましたが、餅つきはなくしてはいけない日本文化の1つだと僕は思います。

小さい頃見た・体験した餅つきは楽しかったですし、大人になった今でもつきたての餅は最高に美味しと思います。

興味のある方はぜひレンタル等で餅つきを楽しんでみてください。

気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメントしてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。