日本の労働災害の1つ腰痛と林業の関係とは?腰痛にならない方法を紹介

 

 

こんにちは、ナカイです。

農林水産省が令和2年3月に発表した『農林水産業の作業安全対策に資する新技術カタログ』にアシストスーツについての紹介が載っていました。

重い荷物を持ち上げる・中腰保持・ひねり動作など腰を痛める原因になる作業をモーターでアシストし、腰部分への負荷を軽減してくれるそうです。

林業関係者にも腰痛持ちの方はおり、体のケアでマッサージなどに通っている方もいらっしゃいます。

腰痛は悪化すると仕事だけでなく、普段の生活にも支障が出ます。

今回は林業と腰痛について紹介します。

腰痛とは

そもそも腰痛とは腰が痛む病気の総称で、日本の全業務上疾患の約7割を占めます。

病気等の自覚症状ランキングでは男性で1位、女性で2位と多くの方が経験しています。

腰痛は大きく『特異的腰痛』『非特異的腰痛』の2種類があります。

そもそも腰痛の原因は様々で、複数の要因によって発症することもあるため多くは原因不明です。

腰痛の中でも原因が特定できる症状の腰痛(全体の15%程)を特異的腰痛と言います。

特異的腰痛

特異的腰痛とは腰痛の中でも原因がわかっている症状で椎間板ヘルニアや骨粗しょう症、腰部脊柱菅狭窄症といった例が挙げられます。

骨粗しょう症や腰部脊柱菅狭窄症は高齢者に多い病気ですが、椎間板ヘルニアや筋筋膜性腰痛(筋肉と筋膜)は若い林業関係者でもなる病気です。

椎間板ヘルニアとは椎間板内の髄核というゼリー状の物質が脊髄神経根を圧迫することで手足や腰に痛みや痺れが出ます。

重いものを持ち上げたり、長距離を歩くことで痛みが増すこともあります。

姿勢が悪いまま作業を行ったり、喫煙等で起こりやすくなります。

椎間板ヘルニアと同様に林業関係者なら発症しやすいのが筋筋膜性腰痛です。

筋筋膜性腰痛とは急激・慢性的に腰の筋肉や筋膜に対して負担がかかることで生じる病気で、ぎっくり腰の多くがこの病気である事が多いです。

主な原因としては前傾姿勢かつ腰を捻るような姿勢を取った際に強くストレスが筋肉にかかるため、筋繊維を痛め発症します。

他にも長時間座りっぱなしや中腰作業、重量物の持ち運びなどでも発症します。

非特異性腰痛

上記でも説明したように原因がはっきりしている腰痛は15%ほどしかありません。

つまり、原因が特定できない腰痛が85パーセントを占めています。

このような腰痛は長時間姿勢が悪かったり(猫背、中腰)、腰や背中部分の筋肉の緊張や運動不足と様々な要因があります。

多くはセルフケアを行う事で短期間で回復します。

一方で短期間で回復しない場合は休息が不足していたり、ストレスなどの心的要因が大きいです。

林業と腰痛の関係

林業関係者の方にも腰痛やヘルニアといった腰に負担を抱えている方はいます。

機械化が進んできた林業ですがまだまだ人力の部分が多く、作業中の姿勢、重いものを持っての登り降り、植樹の時の中腰作業など気づかずに腰に負担がかかっている部分は多いんです。

ちなみに、重機など長時間座りっぱなしの姿勢でも腰痛は発症します。

僕も木材を人力運搬した際に腰に大きな負担がかかっているのを感じました。

林業には傾斜地など不安定な場所での作業が多く中腰、腰を捻った状態、左右どちらかに大きく偏った重心になりやすく慢性的な腰痛の原因になります。

また、過度に重いものを持ち上げる両方の可能性が林業にあります。

ではどのようにすれば林業では腰痛を防止することができるのでしょうか?

腰に負担のかからない上げ方

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腰に負担が少ないように重い荷物を持つにはできるだけ体に荷物を近づけます。

地面から持ち上げて移動する際は片足をつけて腰を下ろし膝を伸ばしながら伸びます。

この特に姿勢が曲がっているとお腹に力が入っていないため姿勢をキープするのに腰に負担がかかってしまいます。

なので背筋を伸ばしお腹に力を入れて足に力を入れて立ち上がります。

移動の際も背筋は伸ばしたまま、できる限り腰は捻らないように移動します。

斜面での作業でも腰が痛くなりにくい

植林や間伐などの伐採作業は斜面でも行います。

長時間斜面で作業を行っていると「腰が痛くて伸びをする」ことがあります。

斜面での中腰作業は確かに腰に負担がかかりますが、膝を曲げ、姿勢を正すことで解消されます。

斜面で作業を行う際、多くの方が落ちないよう重心をできるだけ斜面側に持っていきます。

しかし、前傾姿勢でどんどん背中を反っていくのも腰に負担になるので、できることなら後ろに重心を持っていき、反らないようにすることで慢性的な腰痛を予防できます。

医師、トレーナーの方にも聞きましたがインナーマッスルや背筋、腹筋を鍛え、股関節を柔らかくすることも腰痛の予防になります。

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最後に

今回は腰痛について書きました。

特殊伐採の現場でも伐採対象木付近まで搬出用トラックが入って来られない場合、トラックが停められている場所まで木材を運ばなければなりません。

水分をよく吸う夏の時期や目の詰まった広葉樹は重く、1人では上げられないこともあります。

日頃から姿勢やケアをしっかり行わないと腰痛持ちになってしまいます。

林業は腰に負担がかかる作業が多いので意識付けは大切です。

「重くて無理だな」と思った際は1人で無理矢理するのではなく腰に負担がかからない工夫や協力してもらうのが大切です。

林業はどこまで行っても体が資本なので、ケアとストレッチを行ってください。

気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメントしてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。