みなさんは、蜂に一度は刺されたことがありますか?
この前の現場で作業員が現場でアシナガバチに刺されアタフタしていました。
確かにあの、ブーンと重低音がすると反射的に体が動いてしまい、刺されたらパニックになることが多いです。
しかし、しっかりと対処すれば死に至ることはありません。
自分が刺されずとも、友達や同僚、家族が刺された場合、適切な対処をしなければなりません。
また、特殊伐採をしている中でどんな状況で刺され、対応していくべきか体験を踏まえて紹介して行きます。
蜂に対する正しい知識を身につけしっかりと対処ができるよう詳しく見ていきましょう。
蜂の種類と特徴
蜂の種類は約4000以上もあり、王道のスズメバチやアシナガバチの中にも何集類にも分けられます。
基本的に、巣の近くや飛んでいるものを刺激すると刺されます。
巣があることに気が付かなかったり、振動や音で知らないうちに刺激して刺されるケースが多いです。
今回は、よく刺されたり襲われる危険性の高い、スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチについて説明していきます。
スズメバチ
種類
日本で生息する中で一番危険性が高く痛いのがスズメバチです。
日本でしか確認されていないスズメバチの種類は全部で17種類で、
特に危険なハチは、オオスズメバチ・キイロスズメバチ・モンスズメバチ・チャイロスズメバチ・ ツマグロスズメバチ・ツマアカスズメバチ・コガタスズメバチ・ヒメスズメバチ・クロスズメバチの9種類です。
特徴としては、他の蜂よりも体が大きいので飛んでいる際中でも見分けがしやすいです。
防衛体勢や攻撃体勢に入ると顎をカチカチと鳴らす傾向があります。
姿が見当たらなくてもその音がしたらスズメバチがいると警戒心を持った方がいいでしょう。
また、オオスズメバチは地上だけでなく土の中に巣を作ります。
山仕事や登山中に刺されるのは土の中に巣があることに気付かずオオスズメバチに刺されるケースが多いです。
夏から秋の活動期にはいつもより警戒心を持ちながら山に入ることをお勧めします。
種類
アシナガバチは日本で11種類確認されています。
中でもキアシナガバチとヤマトアシナガバチは山間部に多く生息しています。
また、都心でもよく見られるのがゼクロアシナガバチやフタモンアシナガバチ等です。
特徴
特徴としては、後ろ足が長くスズメバチよりもスラっとした体型の持ち主です。
飛んでいる時にも見分けがしやすいのでよく観察してみてください。
スズメバチよりも攻撃性はありませんが、民家の軒下や庭木、樹木の枝下などに巣を作る傾向があるので、気付かず触れてしまい刺されるケースが多いです。
いくら攻撃性が少なくても刺激を与えたら襲ってくるので、見つけたら静かにその場を立ち去るようにしましょう。
また、1匹飛んでいるのを見かけたら、どこに巣があるか追いかけてみても良いかもしれません。
種類
蜂蜜を生産してくれることでよく知られているミツバチは、日本には2種類生息していません。
産業養蜂種のセイヨウミツバチと在来種のニホンミツバチです。
さらにセイヨウミツバチは標的のスズメバチにやられてしまうので野生化はほとんどしていません。
海外では何種類も生息していますが、養蜂用として品種改良され、海外と日本のハーフが生み出されているのが現状です。
特徴
胴体の色に違いがあり、セイヨウミツバチはニホンミツバチに比べ黄色が強く、ニホンミツバチは黒が強いので見分けができると思います。
また、巣を作る場所としてセイヨウミツバチは開放的な枝下などに作るのが多く、逆にニホンミツバチは閉鎖的な樹木や土の中に巣を作ります。
危険性は低いですが、ニホンミツバチの場合フェロモンを出しているため刺された後、集団で襲ってきます。
加えて、ミツバチは刺すと死んでしまいますが、毒針が刺さったままになります。
刺された後は毒が回ってしまうので、すぐに針を抜くようにしましょう。
特殊伐採で刺されるケース
クレーンでゴンドラを吊り枝おろし作業を行なっていたところ、枝下に巣があることに気付かずアシナガバチに襲われました。
ゴンドラで作業していたので逃げ場がなく空中で蜂と戦っていました。
こんな場合もあるのでハチアブジェットはいつも携帯しておいた方がいいです。
ゴンドラを一回おろしハチアブケットを持ってもう一度戦いに行きました。
効果は抜群で集団でいた蜂もすぐに退散して行きました。
刺された箇所は2ヶ所で痛みと腫れは出ましたが作業を進められる程度でした。
クライミングしている最中スズメバチの大きな巣に遭遇し集団で襲われました。
格闘している最中も顔だけは振り払って守っていたそうです。
樹上でロープクライミングなのでゴンドラよりも逃げ場がなく最後の手段でロープを切って脱出しました。
すぐに救急車に運ばれ1日入院しましたが、全身の痛みがひどく夜も眠れなかったそうです。
対処方法
①不意に出会った場合
低い体勢になりゆっくりとその場から離れてください。
何も刺激を与えてなかった場合、その方法を取れば襲ってきません。
下手に手で払らうと逆に襲ってくるので、何も持っていなかった場合は手を出さずに立ち去りましょう。
②樹上で出会した場合
すぐにその場から避難してください。
最悪の場合ロープを切る勇気も持ちましょう。
樹上に登る際は必ず刃物を持っていくようにし、何か命に関わることが起きた場合に緊急脱出で切るようにようにしてください。
③巣を発見した場合
④不意に遭遇し、ハチアブジェットを持っていた場合
吹きかけましょう。
作業員が襲われた時、幸いハチアブジェットを携帯していたので3箇所だけで済みました。
集団で襲われていましたが吹きかけると集団が一斉に退避したので効果は抜群です。
⑤刺された場合
症状は人によって異なります。
腫れと熱が出るだけの方もいますが、アナフィラキシーショックで倒れてしまう方もいます。
刺されたことのない人はエピペンという自己注射器を使用すると一時的に血圧を上昇させ症状を和らげる効果があり、病院に着くまでの応急処置を自分ですることができます。
抗体がある場合は、痛みは出ますが命に別状はありません。
熱を持ったりするので冷やして腫れがひくのを待ちましょう。
また、ポイズンリムーバーと言う毒針・毒針吸引機を使用し応急処置をするのも1つの手になります。
刺された箇所に吸い口を当て突起を引くと毒物が抜けるのものです。
こちらの方が安価で小型で携帯もしやすいのでおすすめです。
最後に
特殊伐採ではいつ刺されてもおかしくない状況下で作業をしています。
その分、自分達で対策をしっかりとして作業に臨んでいます。
家庭で過ごしていても、軒下や庭木に巣を作るので刺される可能性は十分にあります。
また、蜂に刺されたことがない方はどのような症状が出るかわかりません。
そんな方は病院に行き抗体検査をすれば自分が何に強く弱いのか把握することができます。
把握した上で、エピペンが必要なのか、蜂アブジェットだけで携帯すればいいのか判断してください。
蜂の毒はアレルギーなので抗体がある方でも何十回も刺されると症状が変わりアナフィラキシーが発症する可能性もあります。
過去に刺されたことがある方でも1回抗体検査を受けた方が良いと思います。
加えて、自分だけでなく、周りの人が刺される場合もあるので、エピペンを1つ持っていた方が安全だと言えます。
この記事を読んで、蜂に遭遇しても冷静に対処できるようになっていただければ幸いです。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。