伐採に欠かせない道具がチェンソーです。
チェンソーは大きく分けて動力部のエンジン、樹木を伐採するためのソーチェーン(刃)、ガイドバーの3つの部品で構成されており、今回はガイドバーについて紹介します。
目次
ガイドバーとは
ガイドバーとはチェンソーの切削部分位欠かせない部品の1つです。
ガイドバーには溝がありその溝をソーチェーンが走ることで樹木を伐採する事ができます。
ガイドバーは大きく分けるとスプロケットバーとハンドノーズバーの2種類あります。
それぞれにメリット・デメリットがあり樹木の伐採方法や用途によって使い分けます。
スプロケットノーズバー
スプロケットノーズバーとはガイドバーの先端にスプロケットが組み込まれているガイドバーを指します。
ほとんどの林業関係者が伐採作業でスプロケットバーを使用しています。
スプロケットノーズバーの最大の特徴は切削スピードです。
ガイドバーの先端にスプロケットが付いている事で摩擦を減らし回転を補助してくれるためエンジンのパワーを摩擦でロスする事が減ります。
スプロケットノーズバーにはスプロケットノーズバー(スプロケット一体型)とリプレイサブルスプロケットノーズバー(先端交換式スプロケットノーズバー)の2種類あります。
スプロケットノーズバーは3枚の金属板でレールを作りスプロケット(歯車)が先端部に挟み込まれた構造をしています。
ガイドバーの摩耗が少ないため軽量の金属で作る事ができ、他のガイドバーに比べて単価が安くなっています。
先端のスプロケット部分は他のガイドバーに比べ複雑な構造をしており負荷に弱いでため伐採作業時に木材に挟まれ、ソーチェーンやガイドバーに負荷がかかった結果スプロケットが破損してしまう事があります。
スプロケットを破損してしまうとバー全体を交換しなければならずコストがかかってしまいます。
リプレイサブルスプロケットノーズバーとは先端部分が交換可能でスプロケットが破損してもバー全体を取り替える必要がないためコストを抑えられます。
また、金属部分が一部樹脂になっていることで通常のガイドバーに比べ軽量となっており、それが理由で購入する方もいます。
一方で交換時に専用の機具が必要なため初期投資にコストがかかるといった点もあります。
スプロケットノースバーとリプレイサブルスプロケットノーズバーどっちが得?
今回はハスクバーナ純正20インチバーで比較しました。
楽天で購入する場合、スプロケットノーズバーは10,414円、先端交換式スプロケットノーズバーは19,030円で販売しており、交換用のスプロケットバーは別サイトで3,000円で販売していたのを参考にします。
スプロケットの破損によるガイドバー交換を2回行うと、スプロケットノーズバーは32138円、先端交換式スプロケットノーズバーは25030円となり先端交換式スプロケットノーズバーの方が6208円得になります。
ハードノーズバー
ハードノーズバーはガイドバーの先端部分にスプロケットがないタイプのガイドバーです。
スプロケットがないためソーチェーンとの摩擦が大きく、バーの摩耗を防ぐために硬度が高い金属が使用されています。
1枚の金属板から削り出しているため構造がシンプルで耐久性が高く、バー先端に負荷のかかる突っ込み切りを多く使う方にお勧めです。
硬度が高く耐久性に優れている一方でバー自体の重量は重くスプロケットノーズバーに比べて価格が高くなっています。
また、チェーンとバーの摩擦が大きいため切断スピードが落ちます。
ハードノーズバーにはチェンソーアートに使用されるカービングチェンソーも含まれます。
カービングチェンソーはバーを細く先端を尖らせたガイドバーを指します。
先端をが細くなっているためキックバクする箇所(ガイドバー先端1/4)が小さくキックバックしにくいです。
一方で先端部分のカーブがキツく摩擦が大きいためバーの摩耗が早く、エンジンパワーのロスが大きく、コストが高いといった点があります。
規格・長さ・厚み
長さ
ガイドバーの形状の種類について紹介しました。
実際にガイドバーを新たに購入する際に注目すべきポイントについて紹介します。
注目すべきポイントは長さ・厚み・幅の3点です。
長さはチェンソーによってメーカが推奨・最短・最長バーがホームページ等に載っています。
自分が所有しているチェンソーにどのバーの長さが合っているのか確認してください。
バーの長さはインチ表示のため1インチ=2.5cmで計算してください。
アーボプラスでは用途によってバーの長さを使い分けています。
70ccのチェンソーは大径木用にインチのガイドバーを使用しています。
厚み
使用しているチェンソーによってはガイドバーの厚みに違いがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
厚みがあるバーは金属が厚く頑丈のため、もし樹木に挟まれても曲がりにくいです。
一方で厚い分挟まれやすいです。
薄いバーは切削幅が少ないため材を無駄にしにくく、ギリギリまで切削する事ができるため樹上で伐採する時も使用します。
一方で挟まれた際に曲がりやすくスプロケットが損傷してしまうといった面もあります。
幅
幅とはガイドバーにある溝の幅を指し、この溝をソーチェーンが走る事で伐採が可能になります。
購入の際はソーチェーンの幅に合わせてガイドバーを購入するか、ガイドバーに合わせてソーチェーンを購入してください。
幅は.043”(1.1mm)・.050”(1.3mm)・.058”(1.5mm)・.063”(1.6mm)の4つの規格のいずれかに該当します。
最後に
ガイドバーについて書きました。
ガイドバーもそれぞれのメリットデメリットを考慮した上で購入する必要があります。
伐採作業の多くは下刃で切断するためガイドバーの摩耗が激しいためメンテナンス(清掃や目立て)時に上下を入れ替えた方が長持ちします。
どのような状況でチェンソーを使うのかを考え使用する規格を考えることが1番効率よく作業(間伐等)する事ができます。
気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメントしてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。