普段森林で伐採している林業関係者もビビる枯れ木、街中は特に危険!急いで依頼して

 

 

こんにちは、ナカイです。

アーボプラスでは危険木支障木の伐採を行っています。

重機が入らないような現場もロープを使ったクライミングで伐採します。

しかし、クライミングが行えないような樹木もあります。

重心が大きく傾いていたり、枯れていると作業中に倒伏する危険性が高いためクライミングを行えません。

枯れ木は生木以上に伐採が難しいんです。

今回は枯れ木について紹介します。

枯れ木は危険

間伐(特に切り捨て間伐)を行う森林には必ずといっていいほど枯れ木があります。

枯れ木は森林にも市街地にもありますが危険性・倒伏した際の被害は市街地の方がはるかに高いです。

街路樹や庭に生えている枯れ木はできるだけ早く伐採する必要があります。

毎年、市街地に生えている枯れ木が倒伏して車や家屋が下敷きになったと言うニュースを聞きます。

枯れ木は幹や枝葉まで枯れ上がっているわかりやすい樹木もあれば、根元だけ枯れているような樹木もあります。

枯れ枝が落下し、下を歩いていた通行人に当たったら大怪我になりますし、台風で樹上だけ折れる可能性もあります。

もし枯れ木が原因で怪我をした場合、所有者の管理責任が問われることもあります。

そのため森林所有者は自身の所有林の把握・管理をしておく必要があります。

枯れ木は伐採の中でも難しい

森林なら最悪、伐倒方向が変わっても被害はありませんが、伐倒方向が限られている、もしくは伐倒方向がない特殊伐採は難易度が極端に上がります。

枯れ木の伐採が難しい理由は主に2点上げられます。

ツルが効かない

樹木がどれだけ枯れているかにもよりますが、枯れ木は生木に比べツルが効かないと教わりました。

実際、森林で枯れ木の伐採を行いますがツルが効かず狙った方向にいかない場合があります。

ツルとは樹木を伐倒する追い口切りをする際に重要なポイントで、伐倒する際にツルが支点となってくれることで受け口方向にコントロールすることができます。

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例えるならドアの蝶番です。

蝶番の芯(留め金)が追い口切りで言うところのツルになります。

しかし、枯れ木はツルが効きにくい=樹木がコントロール(想定した伐倒方向に倒れてくれない・倒れる途中で制御できなくなる)できない場合があるからです。

ではなぜツルが効きにくい・効かなくなるのでしょうか?

そもそもツルは生木が曲げに強く、しなる性質を利用して伐倒方向にコントロールする技術です。

木材は乾燥材よりも生木の方がしなるため、乾燥している(し始めている)枯れ木はしなりが少なくツルが効かなくなります。

さらに言うと芯材(中心に近い木材)に比べ辺材(樹皮に近い木材)の方がしなるため受け口が閉じるまで繋がっており、外側から枯れている樹木は左右のツルが効かないため受け口が閉じきる前にツルが切れてしまいます。

倒れ始めたらどうすることも出来ませんし、ツルが切れたら制御なんて不可能です。

安全に伐採できるようにチルホール等を使ってコントロールして伐採したいですが樹木の状態によって使用できるかどうかが決まります

脆く折れやすい

立木が枯れると土壌から水分を吸収しなくなり、乾燥していくため衝撃に弱く折れやいです。

そのため、クライミングでの断幹作業やクレーンで釣り上げ、チルホールを使用しての伐倒など生きているときなら容易に行えることが枯れてしまうとできなくなってしまいます。

これは釣り上げた際にワイヤーをかけている箇所に大きく負荷がかかるため樹木が耐えきれず折れてしまいます。

もし家裏の枯れ木をクレーンで釣り上げ、家の上を通過中に折れてしまえば家に枯れ木が落下し壊れてしまいます。

そのため枯れの状況によってはクレーンが使えません。

また、崩れた際の事も考えて養生しなければならないため、費用が高額になってしまいます。

枯れ木は放置しないで

根元から枯れている樹木

枯れ木でなければもっと簡単に早く、費用を安く行えた現場は何箇所もあります。

生木であれば伐倒できなくてもクレーンで釣り上げたり、ロープを使ったクライミングで上から順に断幹作業していく方法があります。

多少の枯れならそれらの方法も取ることができます。

枯れ木の伐採を悩んでいたらできる限り早く依頼してください。

悩んでいる間にもどんどん乾燥していき脆く・折れやすくなっていきます。

枯れてから時間が経てば経つほど台風など自然で倒れる危険性は上がりますし、伐採を行うにしても費用が高額になっていきます。

「うちの木が枯れそうだ(もしくは枯れている)から伐採を依頼しよう」では遅いんです。

僕から言わせれば「あそこに生えている樹木、今は元気だけど大きくなったら・枯れたら他の人に被害が出るな・・・早めに伐採を依頼しよう」であって欲しいんです。

危険木や支障木など伐採を依頼してくれた方の中には、「あの木大きくなったら、危ないかな?」と聞いてきてくれた方もいます。

僕は今ではなく先を考えて欲しいんです。

「今は低い・細いけど、この先大きくなったら・枯れたら」と考えて自分の家に生えている木を見てください。

生きていて低いうちは芯飛ばしを行うことで高くなるのを抑制できます。

完全に枯れたら手出しすることが難しくなります。

葉が生い茂っていても根元が枯れている樹木もあります。

そのまま放置しておいたら台風などの災害か、時間が経過して倒伏するリスクがあります。

なので基本的に枯れ(根元に穴が空いているなど)ている樹木は伐採することをを勧めます。

最後に

枯れ木につて書きました。

伐採する側から言えば枯れ木ほど伐採したくない樹木はないかもしれません。

見積もりを作る時も「生きていたらいくらでも伐採の方法はあるのにな」といっていました。

一番しんどい思いをするのは依頼主で、枯れ木になるまで放っておいたことで伐採費用が高額になってしまいます。

伐採をするか悩んでいる方には「今が一番安い」とお伝えしておきます。

気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメントしてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。