こんにちは、ナカイです。
日本の国土の7割が森林でそのうち4割が人工林です。
手入れ管理が行われていない人工林も多く、地方や山奥の人工林は間伐が遅れているのが現状です。
もし、チェーンオイルと混合油を忘れたら(切らしたら)伐採する事ができません。
今回はチェンソーには欠かせないチェーンオイルと混合油について紹介します。
チェーンオイル
ソーチェーンとガイドバーの摩擦を抑えるためにチェーンオイルが欠かせません。
チェーンオイルがない状態でソーチェーンを回転させると摩擦熱でソーチェーンが焼き戻りします。
焼き戻りとは摩擦熱で金属が硬質化してしまいヤスリで研げなくなってしまう為、焼き戻りしてしまうと新品に交換しなければなりません。
チェーンオイルはチェンソーには欠かせない燃料で、危険木の伐採で街中での作業は主にバッテリーチェンソーを使うためチェーンオイルは欠かせません。
チェーンオイルを販売しているチェンソーメーカーもあるため迷ったらメーカー純正のオイルを買うのがいいと思います。
実際、ハスクバーナやスチールなどのメーカーで作られているチェーンオイルは自社のチェンソーに合わせて作られているためチェンソーの性能が問題なく発揮されます。
チェーンオイルも原料によって異なり主に鉱物由来(石油由来)、植物由来、生分解性の3種類あります。
鉱物由来
石油由来のチェーンオイルは一番普及しており安価で入手する事がでます。
オールシーズン対応の商品がいくつもあるため夏や冬にオイルの粘度が変化する時期でも使う事ができます。
粘度が高いため伐採時に周囲にオイルが飛び散りにくく、ソーチェーンに綺麗に付着し一番円滑にソーチェーンを回転する事ができます。
ソーチェーンとガイドバーの摩擦を抑えるため摩耗が少なくチェンソーを長く使えます。
一方で伐採時の飛散したオイルが土壌に与える影響が懸念されています。
植物由来
植物由来のチェーンオイルは伐採時に飛散したオイルが土壌への影響が少ない環境に配慮されたオイルです。
粘度が比較的緩いため鉱物由来のオイルに比べて排出量を多く調整する必要があるためオイル消費量が増えます。
空気に長時間触れているとオイルが固まてしまうためチェーンが固着し動かなくなってしまいます。
そのため使用した際はチェーンやガイドバーなどの掃除・手入れが必要不可欠です。
価格は鉱物由来のチェーンオイルより若干高値です。
生分解性(バイオオイル)
生分解性オイルは伐採時に飛散したオイルが微生物による分解作用によって分解されるため環境に優しいオイルとなっています。
また植物由来のオイルに比べ粘度が多少高くなっており、鉱物由来のオイルと植物由来のオイルの中間的オイルです。
一方で他のチェーンオイルに比べて価格が高く鉱物由来のチェーンオイルの約2倍です。
国有林などの伐採作業では使用するチェーンオイルが指定されることもあります。
混合燃料
チェーンオイル同様チェンソーを使う際に忘れてはいけないのが混合油燃料です。
混合燃料とはガソリンとエンジンオイルを50:1の割合で混ぜた燃料です。
チェンソーをあまり使った事がない方は「ガソリンじゃダメなの?」と思うかもしれません。
林業大学校に入学したばかりの僕はチェンソーの講習を受けていたときにそう思いました。
結果から言うと「ダメです」。
チェンソーは2サイクルエンジンを使用しており、できる限り軽量になるよう設計されているため車のようにエンジンオイルと燃料タンクが別々になっていません。
そのためガソリンのみだとエンジン内部(ピストン部分)が焼き付いてしまいます。
なのでチェンソーの燃料は混合燃料を使います。
おすすめ商品
「刈り払い機やチェンソーを休日に使うから混合燃料が作れないから作ってくれないか?」と近所の方に言われた事があります。
ガソリンとエンジンオイルの割合は50L:1Lですが実際に使う時は1〜3Lほどの混合燃料しか使いません。
僕の祖父は混合燃料を作る際にメスシリンダーを使っていましたが、僕は「正直計算するのもめんどくさい」と作る時に思いました。
いちいち計算して祖父のようにシリンダーで測らなくても簡単に必要な分のエンジンオイルがわかる商品がハスクバーナ・ゼノア 2ストロークオイル LS+ (50:1) 1リットルです。
この商品はメモリがついているのでガソリン何Lならこのラインまでエンジンオイルを使用すると言う事が一目でわかります。
通常のエンジンオイルに比べて少し値段は高いですが、1回目だけこの容器のエンジンオイルを使って無くなってきたら移し替えればいいので非常に便利です。
アーボプラスは伐採の現場で混合燃料を作る時に使用しています。
1L用携行缶
間伐や皆伐など森林内での伐採作業では荷物置き場に燃料タンクは置いて腰袋にオイルや燃料を入れて作業すると思います。
学生時代に見学させていただいた事業体の作業員の方々はペットボトルや焼酎の空き瓶に入れて作業していました。
チェーンオイルはペットボトルでも問題ないのですが、混合油をペットボトルに入れて使っているとペットボトルの成分が混合燃料に溶け出すらしく、使用した際にエンジン内に煤として残ります。
煤が多くなるとピストン内での爆発が起こりにくくなり最終的にエンジンがかからなくなってしまいます。
そんなトラブルを避けるために1L用の携行缶をオススメします。
1Lの携行缶はボトルタイプのため持ち運びしやすく安全性が高いため安心してチェンソーに使う事ができます。
通販で2000円ほどで購入できます。
最後に
チェーンオイルと混合燃料について書きました。
チェンソーを使うのに絶対に必要な2つ、特に間伐は消費量が多いため前日までにガソリンやチェーンオイルがあるか確認します。
山林内での作業は車との距離があるため燃料など必要な装備を忘れると時間と労力をかけて取りに戻らなければなりません。
そのため入念に考えて準備・確認を行い一度で持っていきます。
4人で間伐作業に入ると10Lの混合燃料を1日で消費してしまいます。
毎日チェンソーを使う林業関係者にとって高品質なチェーンオイルと適正な配分の混合燃料はなくてはならない要素です。
気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメントしてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。