依頼内容
「由良川の竹藪に川鵜のコロニーがあり、放流した鮎を食べてしまうため繁殖抑制作業して欲しい」とご依頼をいただきました。
作業目的
由良川沿いにある明智藪には京都府で最も川鵜の生息数が多く、川鵜による府内水面漁業被害・糞の影響で樹木が枯死してしまう森林被害が出ています。
そのため京都府における個体数管理の観点から福知山の川鵜は個体数調整が必要です。
しかし、薮近辺に住宅等があるため銃器での確保が難しいため、川鵜の卵が孵化するまでは新たに産まず温め続ける習性を利用したドライアイス法(ドライアイスで卵を冷却することで孵化を抑え繁殖期が過ぎるのを待つ方法)で個体数の増加を抑制します。
広葉樹の樹幹より下に巣が形成されているためドローンでのドライアイス投入には数に限りがあるため、多くの巣を抑制できるよう弊社の作業員がロープアクセスで樹上に登り手作業で巣にドライアイスを投入します。
作業樹木周辺状況
巣が形成されている樹木周辺は竹が生えており、このままではクライミング作業を行えないため、去年樹木周辺の竹は伐採を行いました。
今年も作業樹木周辺に新たに生えている・風などの影響で倒れている竹は伐採・集積を行いました。
作業内容
毎年行っている由良川の川鵜の抑制作業を行いました。
川鵜の巣が形成されている樹木にはアオサギといった他の鳥の巣もあるため、協力会社の株式会社イーグレット・オフィスさんに川鵜の巣が形成されている樹木を確認してもらい川鵜の巣にのみドライアイスを投入していきます。
昨年、作業を行った樹木にはスローラインをかけているため、スローラインをメインロープに入れ替えクライミングしていきます。
クライマー3人が登りそれぞれの樹木に登り目視またはミラーで巣の卵の数を確認し下にいる調査員に伝えた後にドライアイスを投入していきます。
すでに雛が誕生している巣はドライアイスで雛が凍死してしまうため、卵の数を報告します。
川鵜の巣は主幹より枝先の股につくられていることが多いため、ツリークライミングの技術を使い枝先の巣までいきます。
また、昨年巣が形成されていなかった樹木にも形成されていたため、今年は作業対象木を増やし川鵜の繁殖状況に合わせ5日間で抑制作業を行いました。
最後に
今回は川鵜の抑制作業を行いました。
今年で3年目ということもあり昨年よりも多くの巣にドライアイスを投入することができました。
親鳥が一生懸命に卵を温め、雛を育てる姿に、子を思う気持ちや本能に種の違いは無いように感じます。
繁殖抑制作業で命を奪ってしまうのは大変心苦しいですが、人間と野生鳥獣が共存する上で必要な作業であると考えています。
アーボプラスでは日々様々な危険木・支障木の伐採を行っているため、樹木のクライミングに関しては高い技術力を持っています。
アーボプラスはお客様のご要望を聞き予算の中で最大限お客様の利益になるよう提案・作業しています。
株式会社アーボプラスFacebookに危険木の見分け方など様々な情報を載せています。
危険木・支障木の伐採を考えている方はぜひ弊社にお問い合わせください。