こんにちは
新人木こりのナカイです
夏の暑い日に森林の中に入ったら空気が澄んでいて少し涼しいこと感じたことはありませんか?
穏やかな晴れた日の夏休み、神社仏閣や公園の木の陰に入って風が吹いていてサイコーに気持ちいい、
皆さんも子供の頃にそんな経験をしたことありますよね。
これは森林の持つ多面的機能1つで快適環境形成機能です。
快適環境形成機能には気候緩和、大気浄化、快適生活環境形成の3つがあります。
森林の快適環境形成機能は樹木の樹冠によって私たちの生活に快適な環境を形成しています。
気候緩和
森林内は植物が太陽光を吸収し光合成を行う際に蒸散し熱を気化してくれます。
健康な森林は林床にも中低木やシダ類などが生えているため地表付近でも蒸散が起こります。
また森林は水源涵養機能がありその中の1つ水源貯留機能は土壌内に雨水を貯める機能があります。
土壌内の水分が蒸発することで地表の熱を吸収します。
そのため森林内は直射日光が少なく気温の変化を抑えることができる為涼しく感じます。
森林付近は温度変化が少なく外側に比べて温度が低くなる傾向にあるため夏の暑い日でも広範囲での温度変化を緩和しています。
一方都市部では緑地の減少やアスファルト・コンクリートなどの人口被覆によってヒーとアイランド現象が問題となっています。
人工被覆は温まりやすく冷えにくい特徴があり日中に熱の蓄積が高く夜間になっても保持、大気に放熱するため夜間の気温低下を抑制しています。
そのため天候緩和機能はヒートアイランド現象対策としても使われ高層ビルの屋上緑化や小中学校のグランドの芝生化が推進がれています。
そのため天候緩和機能はヒートアイランド現象対策としても使われ高層ビルの屋上緑化や小中学校のグランドの芝生化が推進がれています。
大気浄化
多くの方が森林内や田舎に行くと空気が綺麗、美味しいと感じると思います。
少し前までは中国から「洗肺(シーファイ)」が、目的で日本に来る観光客もいました。
日本は空気が澄んでいて綺麗なんです。
これは森林に大気浄化機能があるからです。
大気浄化機能とは大気中に含まれている汚染物質(一酸化炭素、塩素ガスなどの有害物質)を吸収、吸着することで空気を綺麗にする機能です。
植物が光合成を行う際に大気中に存在する汚染物質を二酸化炭素と同時に取り込み無害かしてしまいます。つまり光合成が行われているだけで大気は浄化されていきます
また、有害物質を含むホコリを葉の表面に吸着させることで大気中からとりのぞきます。
簡単にいうと森林は地球の空気洗浄機の役割をしてくれています。
その為、緑地が少ない都市部に比べ森林が多い地方は空気が綺麗と感じる方が多く
他にも大気を浄化するのとともにフィレンチフィッドを発することでそこにいる生物に生活しやすい環境を作りリラックス効果をもたらします。
快適環境形成機能
防風機能
森林の働きには防風、防音などの機能があります。
防風機能では風下で樹高の20倍程度、風上でも樹高の2倍ほどの距離で風速を現象させます。
古い家には家を囲うように屋敷林がありました。屋敷林は台風や季節風の勢いを森林が障害物となり抑えることで家屋を保護する方法や高原での農作物に直接風が当たるのを防止として使われており積雪地域では敷地内の積雪を減らす効果があります。
実は防風林は密閉した森林よりも適度に風が通る方が、防風効果が高いです。
最も効果を発揮するのは枝葉の割合(最適密閉度)が60パーセントの時で全体に隙間が分散しているようにします。
大気浄化の時に書きましたが埃など細かい粒子も葉の表面に吸着するので、
近年問題になっている黄砂やPM2.5などの防塵効果もあります。
防音機能
都市部だと何かしら音がするのに対して森林に入ると静かに感じることはありませんか?
以前、田舎に遊びに来た友人は、夜 静かなすぎに寝付けなかったと言っていました。
森林には騒音を減少させる防音機能があります。
防音機能は低周波よりも高周波になるほど効果が高くなる傾向があります。
森林の枝葉や幹に遮られエネルギーを失います。そのため、葉が生い茂っていればいるほど葉が多くの音を吸収します。
通常、森林による音の減少は4〜8デシベル程度ですがしっかり手入れ管理が行われ林床にも植物が生育している
幅100メートル高さ10メートルの防音林の場合、10デシベル以上の減少を期待できます。
実際に空港でも防音林を設置している事例があり今後も積極的に増やしていくそうです。
森林は騒音を減少させるだけではなく不快な騒音を木々の揺れや葉の擦れる音、鳥のさえずりなどの自然な揺らぎ音で快適な音に変換してしまうという効果もあります。
最後に
いかがだったでしょうか?
森林には私たちの生活を快適にするための機能があります。
気候緩和に大気浄化は地球温暖化や土砂災害防止にも効果があります。
日本は森林とともに生活し発展してきた国です。
森林の効果は健康な森林でしか機能しません。
私たちは一度手を加えた森林は責任を持って管理するとの基本的な考えを持って森林施業に取り組んでいます。
最後にアーボプラスのおすすめの森林の楽しみ方を紹介します。
森林に入る機会があれば足を止め息を鎮めて目を閉じ、耳を澄ましてみてください。
人工の音は何一つなく、風が木の葉を揺らす音や鳥のさえずり、虫の羽音や水の流れる音、
木々の会話や生き物の息遣いを感じ、自分も自然の一部であることを思い出させてくれるはずです。
気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメント下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。