日本の林業のシステムはこれだ‼︎今の日本の林業で使われている作業システム

こんにちは

新人木こりのナカイです

皆さんの林業のイメージとはどのようなものでしょうか?

「汚い・きつい・危険」の3Kって思っている方いませんか?

もしかしたら与作のようなイメージをされる方もいるかもしれません。

現在の林業はチェンソーで立木を伐りトラックで運ぶのが主流です。

近年、林業では多くの場面で機械化が進んでいるため伐倒、造材、運搬など古くは人や馬が担っていたことを機械で行います。

そうすることで安全に効率よく作業ができるようになりました。

「実際、今の林業ってどんな機械を使っているの?」って考える方もいると思います。

ということで、今回は現在行われている林業の作業システム(車両系システム、架線系システム)の内

車両系システムについて仕事の流れとともに説明していきます。

車両系システムの流れ

施業範囲が決まると山の中に道をつけることから始めます。

伐倒後に効率よく材を運ぶためのルートを山の中を歩き、地図を見て決めていきます。

その後決まったルートに従い先行伐採を行っていき、道付けを追って行います。

バックホーが重要?

道をつけるために使う機械はバックホーです。

よく土木で使われるのでショベルカーと言った方が分かるかもしれません。

道つけは車両系システムではかなり重要で、

いかに早く、きれいで頑丈な道をつけられるかで作業工程や日数が大きく異なってきます。

道つけは伐採されたところの斜面を削り、伐根し決まった幅に整地していきます。

作業道ができてくると、作業員がチェンソーで道に向かって伐倒していきます。

伐倒した材はハーベスタもしくはプロセッサで造材していきます。

一人で3工程行える?ハーベスタ・プロセッサって何?

「ハーベスタ、プロッセサって?」と思うと思います。

元々ヨーロッパで開発された機械で、材をつかみ、枝を払い、寸法を測り、玉切り、をボタン作業で行うことができます。伐倒をチェンソーで行えばそれ以降の造材が可能で、材をまとめることまで行えるのが高性能林業機械です。

オペレーター1人で造材の工程を全て行えるので人数を少なく効率よく作業できます。

ボタン作業のため簡単に思えるかもしれませんが、オペレーターの腕によって一日で扱う木材の量が異なる為、多くの材を扱えるのは職人技です。

造材作業をチェンソーで行う会社もあります。

一度に大量の材を運搬?

造材した材はフォワーダで土場まで運搬します。

フォワーダはユーフォーキャッチャーのような機械で材をつかみ、

荷台に乗せ運搬します(積載機能のない機種もあります)。

一度に多くの材を運べ、多少のぬかるみをものともしないのでかなり便利です。

フォワーダで運んだ材は一度土場で仕分けを行います。

この仕分け作業もかなり重要で特に複数の場所に持って行くときは、

この作業で材一本の値段が異なる為、山主へ入る額が変わる場合があります。

搬出先によって必要としている材も異なる為、樹種や長さ、太さなど様々なことを考えて作業します。

高い技術?グラップルとは?

CREATOR: gd-jpeg v1.0 (using IJG JPEG v62), quality = 100

仕分けが終わり一定量の材がたまるとグラップルでトラックの荷台に乗せ運んでいきます。

仕分けをフォワーダで行う会社もありますが、多くの場合土場での仕分けはグラップルが行います。

グラップルは2本の爪で材を挟み集積します。

この時に材の中心を掴む必要があります。

中心を掴めないと持ち上げられなかったり、無理矢理持ち上げると爪が材に食い込んで価値が下がってしまいます。

作業スピードは効率よく素早くが前提で、材に優しく丁寧を心がけます。

作業を見る側は簡単そうに見えますがかなりハイレベルな技術です。

最後に

このように林業の世界でも機械化が進んできています。

少しは林業のイメージが変わったのではないでしょうか。

もちろん力仕事がないわけではありません。

場合によっては雨の中でも作業を行います。

しかし、以前みたいに雨に打たれながら材を人力で運び運搬するといったことはなくなり、雨も中でもオペレーション室で機械の操作を行うことが可能になりました。

最近の機械では冷暖房やBluetooth機能が付いたものもあるそうです。

夏の暑い日や冬の寒い日でも快適に仕事が行え、泥などの汚れを気にする必要がありません。

これからも林業は少しずつ変化していきます。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

林業について少しでも参考になれば幸いです。