マングースやブラックバスのような動物や魚だけじゃない、日本の森林を脅かす外来植物とは?

 

 

こんにちは、ナカイです。

日本は環境的に恵まれており、多種多様な動植物が生息しています。

しかし、日本の固有種でない外来種が生態系を破壊してしまうニュースを何回も見たことがあります。

人為的に持ち込まれた種や、コンテナで輸入された時についてきてしまった種が日本で暴れています。

よく、琵琶湖のブラックバスや沖縄・奄美大島のマングースは有名です。

実は森林の植物にも外来種は存在し、日本の森林でも外来種は猛威を奮っています。

今回は、日本で猛威をふる外来植物と海外で猛威を振る日本植物について紹介します。

(特定指定外来生物を自宅の庭や花壇で栽培していた場合、個人で300万円以下の罰金もしくは3年以下の懲役、法人では1億円以下の罰金が課されます。また、保管、運搬、販売、譲渡、輸入する事も禁止されています。)

環境省が指定した日本で猛威をふるう外来植物(特定外来指定生物)は全部で19種います。

今回は19種からオオキンケイギク、アレチウリ、ナルトサクギク、ルドウィギア・グランディフロラの4種を紹介します。

オオキンケイギク

オオキンケイギクは北アメリカ原産のキク科の植物で日本全土に分布しています。

5〜7月にコスモスに似た濃い黄色い花を咲かせます。

花びらの先が4〜5に分かれており、葉には白い毛が生えている。

非常に繁殖力が強く他の雑草を生やさせないため、かつては緑化目的で各地に植えられました。

しかし、オオキンケイギクが帰化して他の植物を生やさせないことは、その地の景観や生態系バランスを大きく崩し変えてしまいます。

事実、本来その地に生息していた在来種が減ってきています。

アレチウリ

アレチウリ 環境省HP https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/asimg.htmlを加工して利用

アレチウリは北アメリカ原産のウリ科の植物で日本全土に分布しています。

繁殖力が強く成長が早い、ツルのように高木に巻き付くことで雑草や低木も同様におおって枯らしてしまいます。

1952年にアメリカ・カナダから輸入した大豆に種子が入っていたのが確認されたのが始まりです。

近年では河川敷や畑、造林地などに生息しており日当たりの良いところを好みます。

鳥が実を食べることで種子が運搬され各地に分布しました。

アレチウリはスイカ果実汚班細菌病にかかるため、発病した苗は伝染源となります。

そのためスイカ苗の作付け付近に自生している場合、速やかな刈り取り作業を6〜9月の間に3回行うことが必要です。

ナルトサワギク

ナルトサワギク 環境省HP https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/asimg.htmlを加工して利用

ナルトサワギクはマダガスカル原産のキク科の植物で1976年に徳島県鳴門市で発見された。

当時、埋立地の緑化目的でアメリカから輸入したシロツメグサの種子にナルトサワギクが混入していたと考えられています。

河川敷や埋立地など日当たりの良い場所に生息します。

現在では日本全土に分布しており、繁殖力が強いため侵入した場所で急速に分布を広げ在来種を退けてしまいます。

オーストラリアでは毎年かなりの損失が出ているほどです。

ルドウィギア・グランディフロラ

ルドウィギア・グランディフロラは南アメリカ、北アメリカ南部原産の水生の多年草で2007年に兵庫県で発見されました。

日本では関西に分布しており、兵庫県の他に滋賀県の琵琶湖でも発見されています。

ルドウィギア・グランディフロラは水中と水上に生育し他の植物を阻害します。

茎が水中に密生し水の流れを阻害します。

水を阻害することで堆積物が溜まったり、蚊の生育場所となります。

ルドウィギア・グランディフロラは繁殖力も高く水上、水中どちらも広く拡大するため水中の溶存酸素が減少し魚が死滅してしまったり、海外では船の運航障害になってしまいます。

ここまで日本で猛威をふるう外来種の紹介をしてきました。

ここからは、世界で猛威をふるう日本種のクズとワカメの2種類を紹介します。

クズ

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クズはマメ科のツル植物で日本では全国各地に、世界では中国やフィリピンなどに分布しています。

くず粉の原料にもなるため日本ではよく自生しているのを見ると思います。

繁殖力が高く拡散がの速さから山林や土手、荒れ地に多く生息している。

日本から飼料作物や園芸用、緑化目的でアメリカにに輸出されたが、アメリカの植生を変えたり在来種を減らしてしまうなどの悪影響があり、世界の侵略的外来種として指定されました。

ワカメ

freddy anによるPixabayからの画像 

「ワカメ?」と思った方もいると思います。

ワカメは日本の食卓に並ぶ日常にありふれた植物ですよね。

ワカメは本来日本近郊や朝鮮半島の近海に生息していたのですが、現在では世界の海で確認されています。

日本人からすれば「何が問題なの?」と思いますのよね。

ワカメは養殖の牡蠣やホタテなどの成長を阻害し、漁業用の機械に絡まる厄介者なんです。

さらに、海外の文化にワカメを食べる習慣はほとんどありません。

海外の人からしたら食べない海藻がどんどん増えて、仕事の障害になる海藻なんです。

最後に

いかがだったでしょうか?

日本で猛威をふるう外来植物と海外で猛威をふるう日本種について書きました。

ブラックバスやマングースのような生物はよくニュースで流れても植物は中々ニュースで流れませんよね。

僕が学生の頃森林や街中に樹木実習に行った時、先生が「これは外来種だよ」とよく教えてくれたのを覚えています。

「本来植えてはいけないのに、知らずに植えてしまっている」と嘆いていました。

「綺麗だから」そんな理由で植えて育てると生態系を壊す植物へと成長してしまいます。

育てるときは十分に調べてから栽培してください。

もし特定外来生物を見かけたら市町村に連絡してください。

気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメント下さい。

最後まで読んでいただきありがとうございました。