こんにちは、ナカイです
以前、別の記事で日本の文化に竹は深く関わっていると紹介しました。
まだ読んでいない方はこちらから→日本の生活に古くから関わっている竹とは?日本にある竹の種類、名所などを紹介します
日本では竹林の拡大により森林の生態系が単純化してしまうなどの問題が起きています。
伐採した竹をうまく利用することで2015年に国連サミットで公表されたSDGs(持続可能な開発目標)の中の1つである陸上生態系の持続的利用に大きく貢献出来ます。
今回は竹の利用方法や効果、家で作れる工作などを紹介していきます。
竹の利用方法
竹は肥料や炭など幅広く利用されています。
「肥料に?」と思う方もいると思います。僕自身も初めて聞いた時は驚きました。
竹を細かくすることで農作物を育てる肥料にすることができます。
肥料
肥料は竹パウダー、堆肥、竹チップの3種類が有ります。
竹パウダー
「いやいや、竹パウダーって何?」と思った方、
竹パウダーは竹を超微粒子にしたあと発酵させることで乳酸菌を多く含んだ土地改良剤で、地中の微生物や菌を活性化させ土地を強くします。
田畑に入れ耕すことで土地の通気性や保水性などを高めることで良質でふかふかな土地になり、
作物が根を広く張ることができ、土地の養分を多く吸収できるため肥料のコストを抑えることができます。
他にも収穫量の増加や作物の糖度やうまさが増加など多くのメリットがあります。
生竹は窒素を多く含んでいるので、畑に入れる際には10haに対して0.5tがちょうどよくそれ以上を入れてしまうと窒素飢餓になり作物が枯れてしまうので注意をしてください。
竹堆肥
夏が本格化してくれば生モノが腐りやすくなります。
僕も一人暮らししている時は何回も生ゴミから小バエが出てきて苦労しました。
そんな生ゴミを畑で使える堆肥にしちゃいましょう。
竹パウダーを入れたバケツに生ゴミを入れ段ボールやタオルを被せて置いておきます。
すると生ゴミの水分を吸収し分解もしくは乾物化を匂いを抑えつつ行うことができます。
分解が終わったら、そのまま畑に使うこともできるし、ペレット状にして燃料として使うことも可能です。
竹チップ
竹チップは肥料とは逆で雑草の抑制効果があり、作物の周りにチップにした竹を厚さ15cmに敷くと雑草がほとんど生えてきません。
そのため、夏の草刈り作業が必要なくなります。
作物の周りに竹チップを撒くことで抑制効果だけでなく保湿効果もあります。
竹炭
竹を炭化させることで生活補助機能目的で使うことができます。
竹炭は木炭に比べ超微細孔は小さく多数存在する(多孔質構造の)ため消臭、水質浄化、調湿など様々な効果があります。
周囲の大気に存在する水分を多い時は吸着し、乾燥していたら水分を放出するといった調湿効果があり、この効果は半永久的と言われています。
竹炭には臭いの原因となる匂い成分を吸着することで脱臭効果もあります。しかし、微細孔が塞がってしまうと効果がなくなってしまいます。
竹炭の面白いところは竹炭を作る際の窯の温度によって調湿効果や脱臭効果を変えることができます。
調湿効果が発揮されるのは800〜1000°Cで焼き上げた竹炭です。
消臭効果は焼き上げた温度によって消臭する匂いも異なります。
「どういうこと?」と思います。
400〜500°Cで焼き上げた竹炭は汗、尿に、900〜1000°Cで焼き上げた竹炭はタバコの煙、加齢臭、口臭など複数の物質を消臭する効果があります。
竹炭を水道水に入れることで、水道水に含まれているカルキ、塩素を吸着し竹炭に含んでいるカリウム、マグネシウムが放出します。
そのため、水は美味しく感じご飯を炊けばふっくら美味しくなります。
竹を利用している事例
京都祇園にある鍵善良房さんは竹の容器に水羊羹(みずようかん)を入れています。
竹の容器に水羊羹が入っていて竹の葉で蓋がしてあります。
食べるときは針で底の節に穴を開けるとスルスルと竹の容器から水羊羹が出てきます。
水羊羹にも僅かに竹の匂いがするので舌と鼻で楽しめます。
誰でも行える使い方
ここまで竹の利用方法について紹介してきました。
ここからは家族で行える竹工作と作り方は簡単で子供達が喜ぶ竹の利用方法について紹介します。
1つ目は水鉄砲です。
皆さんも小さい頃よく作ったかなと思います。
竹にキリで穴を開けて本体より細い竹に布を巻いて押し出す
夏の暑い日に涼しみながら遊べるかなと思います。
2つ目は箸です。
竹を自分が使う太さに切り出して紙やすりでささくれや角を納得できる肌触りまでヤスリます。
僕の家では菜箸などに使っています。
最後に
いかがでしたでしょうか?
竹の利用方法について書かせてもらいました。
竹は狭い面積でも大量に生えているため伐採を行うと多くの竹が出るので木材同様に供給できます。
地球上にあるものを利用できればSDGsにも貢献出来ます。
気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメント下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。