こんにちは、ナカイです。
突然なんですが僕の大好物の1つがウナギです。
そのため毎年1回は決まったお店に食べに行きます。
特に寒い時期に食べると料理の根雨も相まってより美味しく感じてしまいます。
年に1回以上うな重を食べに行くお店は料理のサイズを松竹梅で表示しています。
普段何気なく松竹梅というと「あぁ、大きさを示しているんだな」と分かりますが、どうして松竹梅で表記しているのか正直分かりません。
昔ながらなのか?少し高級感を出したいからなのか?
ということで今回は何気なく使っている松竹梅の意味と由来について紹介します。
松竹梅とは?
そもそも何故松竹梅と表現するようになったのでしょうか?
松・竹・梅はそれぞれ慶次・吉祥のシンボルで、それぞれに意味があります。
松(針葉樹)は古くから針葉樹は寒い時期でも葉をつけまっすぐ成長することから生命の樹としても扱われており長寿・延年の意味があります。
また、春夏秋と様々な植物が花、緑、紅葉をするため松は目立ちにくいですが、冬の寒い時期は目立ちにくかった松の緑の美しさが際立ちます。
1年間緑を保ち続け、1000年間変わらないと言われており、転じて『うつろいやすい世の中(春夏秋)で、うつろうもののみに目を奪われて不変の真理を見失ってはいけない』という意味もあります。
竹は地下茎を伸ばし増えていきます。
成長スピードが早く、冬の寒い時期でも緑色の葉を生い茂らせていることから子孫繁栄の象徴です。
天にまっすぐ伸びしなやかで自在にたわみながらも、簡単に折れないことから未来へ向けての希望としての意味合いもあります。
最後に梅はどの花よりも先駆けて美しく香りの良い花を咲かせる春の花であることから珍重され『気高さ』という意味があります。
他にも樹皮に苔が生えるほど長寿(樹齢)になっても冬に先駆けて咲くため『希望・長寿』、紅白の花の色は『魔除け』と言った意味合いもあります。
このようにそれぞれにめでたい意味がありますが、なぜ松竹梅と並べ言われるようになったのでしょうか?
諸説ありますが、今回は2つ紹介します。
歳寒三友(さいかんさんゆう)
歳寒三友とは中国の宗の時代から始まった、文人画(学問を修め文章をよくする人・書家・画家等が余技として描いた絵画)で好まれた画題の一つで松・竹・梅の3つを指します。(歳寒三友には松竹梅の他に梅・水仙・竹でも表します)
松竹梅の3つ一緒に描かれることが多いのですが、単体で描かれている絵もあります。
そもそも歳寒三友の意味とは『歳寒』=冬の寒さに耐える、『三友』=3種類の植物という意味です。
つまり、冬の寒い時期に周りの植物が葉を落としている中、緑色の葉を生い茂らしている松、まっすぐ成長し続ける竹、綺麗で香りの良い花を咲かせる梅は『清廉潔白・節操』という文人の理想を表現したものとされ好まれました。
日本には平安時代に伝わり、江戸時代に民衆に広く伝わったが中国の歳寒三友の認識と大きく異なり、めでたいことの象徴として普及しました。
日本人の気遣い
本来松・竹・梅の3つの言葉に差はなく、同様にめでたい言葉なんです。
これらが近年のように松竹梅で格付け・コースとして表現されるようになったのは日本人の気遣いと言われている説です。
蕎麦屋・寿司屋でメニューの特上・上・並を松竹梅に置き換えることで特上を頼む気取り』並を頼む卑屈さ』を隠し注文をしやすくしたとも言われています。
松竹梅の格付けが一般的になっている今でもお店によっては松竹梅=特上・大・並の順を逆にしているところもあり、客が気兼ねなく注文できるようにしています。
松竹梅の順になったのは単純に読みやすいから、ということもありますが松茸梅が縁起物として考えられたのが古い順という説もあります。
これは松竹梅それぞれが行事等で使われ始めた記録が残っているのが松は平安時代、竹が室町時代、梅が江戸時代からとされているからです。
最後に
今回は何故松竹梅について書きました。
普段何気なく使っている言葉にも意味や成り立ちがあります。
このようにめでたい物の象徴でもある松竹梅を1つにまとめているのが門松で、先人たちはより良い年になるよにと願いを込めてめでたい植物で新年を迎えたのかもしれません。
正月に玄関に門松を飾る理由とは?日本の文化の代表でもある門松の意味を紹介します←門松についての記事はこちらをクリック
今回松竹梅について調べた中で、僕はお客さんが周囲の目を気にせずに注文しやすいようにメニューの表記を松竹梅にしたという説は日本人らしい気遣いだなと思いましたし、本来の松竹梅に差が無いのは驚きでした。
もしかしたら、松竹梅で格付けした江戸時代の人は、それぞれのメニューに差はないという意味も含めていたのかもしれません。
気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメントしてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。