小型重機(1t未満)を縦旋回に変更、重機をどの操作方法でも操作可能にするマルチレバーとは?

 

 

林業でも技術が発展してきて機械化がどんどん進んでいます。

この前5Gを使った実証実験が富山県南砺市で実証実験が行われているというニュースを見ました。

最近、5Gを使用した重機の遠隔操作実証実験が土木・建設業界でも行われており注目を集めています。

重機の遠隔操作が当たり前に行えるようになれば林業で起きる労働災害も減少すると思います。

この記事を読んでいてふと「操作方法って遠隔で変更できるのかな?」と思いました。

土木や林業機械で使用する重機の操作は制作会社によって異なります。

そのため、リースを現場で使用する際はあらかじめ自分たちが普段使用している操作方法にマルチレバーで切り替えてもらいます。

「もし仮に遠隔操作が可能だとしても操作方法を切り替えるのには重機まで行かなければならないのかな?」と思いました。

今回は林業機械などに共通する操作方法(旋回)・マルチレバーについて紹介します。

また、弊社が所有しているsk008(コベルコ)の操作方法の切り替え方についても紹介します。

コマツ式(縦旋回)?JIS式(横旋回)?どっち派?

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重機を製作している会社によって操作方法が異なります。

もしかしたら「職場の重機がその操作方法だったから」という方もいるかもしれませんが重機をリースした際は自分で変更することもあるので覚えていて損はないと思います。

僕は普段重機に乗る際は縦旋回で操縦しています。

しかし、人によっては「横旋回の方が操作しやすい」という方もいます。

実際に僕が林業大学校に通っていた時も、家が林業をしている友人は「家の機械は全部横旋回」といっていました。

重機の旋回方法は主にJIS式・コマツ式・神鋼式・三菱式の4種類です。

一般的に横旋回と言われているのはJIS式のことを指し、縦旋回はコマツ式のことを指します。

このように重機の操作方法は地域や林業事業体によっても分かれます。

縦旋回・横旋回にはそれぞれにメリットがあります。

JIS式(横旋回)のメリット

横旋回の一番のメリットは旋回が直観的でわかりやすい点です。

左のレバーは右に倒すと右旋回・左に倒すと左旋回するため非常にわかりやすいです。

また、横旋回(JIS式)は国際化標準機構と同じ方法です。

コマツ式(縦旋回)のメリット

縦旋回のメリットはアームの操作がしやすいことです。

バックホウは旋回よりも掘削等のアームを使った作業が多いです。

人間は前後の操作よりも左右の操作の方が肘が固定されている分操作がしやすく微調整も行いやすいため、縦旋回に慣れれば作業性が上がります。

自分が得意な旋回方法が選べるマルチレバーについて

土木や林業の現場で使用されている重機の多くにマルチレバーがついています。

重機のリース機械には基本的に備わっている機能で個人で購入した際にオプションとして販売している会社もあります。

上記で制作会社によって重機の操作方法が異なると紹介しました。

事業体や地域で操作方法が異なっては重機を操作した際に自分のイメージとは違う動きをされたら、事故も起きますし、仮に別の機械を持ってくる場合、作業日数が伸びてしまいます。

そのような事故・日程の延長を防ぐためにマルチレバーがあります。

マルチレバーとは油圧配管を切り替えることで重機の操作パターンを変更するための装置です。

変更することで操縦ミスや新たに別の重機を持ってくるといった手間を省きます。

自分に適した操作方法で操縦できるので誰でも操縦することができます。

小型バックホー(SK008)をコマツ式に

基本的に1t未満の小型重機にはマルチレバーは付いていません。

弊社にはコベルコのsk008バックホーがありますが、コベルコの重機は基本的に神鋼式の操作です。

弊社は皆、縦旋回(コマツ式)で操縦するのでまず操作方法を縦旋回(コマツ式)に変更します。

全部の重機に通じる事ですが、操作方法(油圧配置)を切り替える際はまずエンジンを停止してください。

エンジンを作動したまま切り替えを行うと思わぬ動きをして労働災害につながってしまいます。

エンジンを停止したら左のレバーのカバーを外してください。

カーバーを外すと操作方法を切り替える油圧部分がでます。

コベルコの機械は基本的に横旋回なので縦旋回にしたい場合は六角レンチ等でボルトを緩め左に90度回します。

回したらレンチをしっかり締めて、エンジンを掛けて動作を確認します。

これで無事に縦旋回に変更することができました。

最後に

今回は操作方法・マルチレバーとSK008の操作方法も変更について書きました。

アーボプラスにあるsk008は小型重機で林業(森林内での搬出間伐や主伐)で使用されている重機に比べサイズが小さいですが、市街地での特殊伐採では現場までの経路が狭く小型重機しか入れないこともあります。

重機の方が人力で行うよりも集材・集積が早く行える現場もあります。

また、林業・特殊伐採の現場で使用されている重機は主に中型(0.25)です。

しかし、機体が大きくなっても操作方法は変わりません。

バックホーの操作方法(JIS式やコマツ式など)はハーベスタ・プロセッサ・グラップルといった高性能林業機械の操作の基本です。

実際に、林業大学校でもバックホーを使った実習が林業機械操作よりも先です。

重機はオペレーターの操作によって仕事の効率・成果が大きく変わります。

気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメントしてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。