こんにちは、ナカイです。
先日、祖母から「チェンソーを買いたいんだけど、オススメとかある?」と聞かれました。
チェンソーってホームセンターに売っているだけでも様々な種類がありますよね。
僕自身も林業界に入るまで違いがよく分かっていませんでした。
なので今回は、チェンソーの種類、規格、メーカー、どこで買うのか、について説明していきます。
目次
チェンソーとは
チェンソーは小さな刃を高速回転させて立木や原木などの物を切る道具です。
大きなホームセンターや農業器具を売っているところでたびたび目にすると思います。
もしかしたら、漫画のチェンソーマンやホラー映画で悪役が使っているのをイメージするかもしれません。
皆さんはチェンソーがどこで、どのように使われているかご存知ですか?
多くの方が林業やチェンソーアートと答えていただけると思います。
林業では様々な場面でチェンソーが活躍しています。
むしろ、チェンソー無しでは現場が動かないと言っても過言ではありません。
林業で使われているチェンソーのほとんどがエンジンチェンソーです。
しかし、チェンソーには他にも種類があるます。
チェンソーは主にエンジン式、バッテリー式、電源式(コンセント)、油圧式の4種類です。
エンジン式、バッテリー式、電源式(コンセント)は見たことがある方も多いと思います。
「油圧式?」と疑問を持たれた方もいると思います。
林業の現場で使われている高性能林業機械(ハーベスタ、プロセッサ)に装備されているチェンソーです。
森林で活躍しているため一般の方が目にする機会はほとんどないと思います。
チェンソーは三位一体?
チェンソーって聞くと下の写真をイメージする方が多いと思います。
チェンソーを大きく分けると、動力部(エンジン部分)・ガイドバー・ソーチェーンの3つのパーツに分かれます。
3つのパーツが組み合わさることで立木を伐採することが可能になり、一つでも欠けるとチェンソーとして機能しません。
ソーチェーンは交換頻度が高くガイドバーの長さにあったチェーンを買わなければいけません。
チェンソーを整備、部品交換する際は大きさ・長さをしっかりと確認して下さい。
チェンソーの規格
もしかしたら、チェンソーを買いに行った時に「希望の商品とかありますか?」と聞かれたことがあるかもしれません。
商品を選ぶ基準の一つとして規格があります。
チェンソーの規格を説明するとトルク数や振動数など様々な数値を言わなければいけないので複雑になります。
なので今回は林業従事者的視点からチェンソーを購入する際に考えるべきポイントであるチェンソーの規格について簡単に説明していきたいと思います。(エンジンチェンソーで説明します)
排気量
林業の現場でチェンソーについて話していると「そのチェンソー何cc?」という会話を耳にします。
これはチェンソーの排気量です。排気量=パワーと思っていただくとわかりやすいと思います。
排気量が大きければその分パワーも出ます。
チェンソーの排気量は20cc〜120ccまで幅広く発売されています。
「120ccって言われてもイマイチわからない」と思う方は原付バイクをイメージしていただけたらわかると思います。
普通免許を取得すると乗れるようになる原付が50ccクラスです。
なので排気量が120ccの一番大きいチェンソーのエンジンは街中で走っている原付の約2倍です。
購入する際は排気量を確認し目的に合った大きさのものを選んでください。
基本的に林業(プロ用)で使うチェンソーが45cc〜120ccです。
一方でホームセンターで売っているチェンソーが30cc以下なので、「ホームセンターのチェンソーだとパワー不足」と言われている理由の一つでもあります。
重さ
チェンソーを使う上で重さはかなり重要だと考えます。
チェンソーの重さ(本体乾燥質量=燃料が入っていない状態)は2.6kg〜10.4kgとあり、持つだけで一苦労といった機種もあります。
「たくさん使うから排気量が大きいの買ったけど重くて使えない」ってなったら勿体無いですよね。
専門店の多くが持たせてくれると思います。その中から自分が使うのにちょうど良い重さを見つけてください。
ここまで簡単に選ぶ際に考えるチェンソーの規格について紹介してきました。
購入するときに考えることのもう一つがメーカーです。
メーカー
チェンソーを販売しているメーカーは多くで国産から海外製まであるため購入する際に迷ってしまいます。
簡単に説明すると日本のメーカーが販売しているチェンソーは小型で軽量で高性能なものが多く低燃費、
海外のメーカーは小型のチェンソーから大型(排気量が60cc以上)まで幅広く販売しており、林業で使うようなチェンソーではパワーが多くの場面で求められるため海外メーカーが多く普及している。
車で例えるなら、日本メーカーのチェンソーがトヨタのアクアで海外メーカーのチェンソーがベンツのゲレンデみたいな感じです。
今回は代表的な国産のメーカを2社、海外メーカーを2社紹介します。
(他のメーカーもチェンソーを出しているので今回紹介しているのが全てではありません)
国産メーカー
国産メーカだとマキタとやまびこが有名だと思います。
マキタは総合電動工具メーカーとして有名で、バッテリー式のチェンソーなどを販売しています。
特殊伐採の現場で使っている方もいます。
やまびこはKIORITZとShindaiwaの二つのチェンソーを生産しており国内ではKIORITZ、海外向けにShinndaiwaを販売しています。
海外からの評価も高く非常に使いやすいチェンソーだと思います。
海外メーカー
日本の林業界で多く使われているのがHusqvarnaとSTIHLです。
Husqvarnaはスウェーデンの会社で僕が使っているチェンソーもHusqvarnaです。
Husqvarnaのチェンソーの特徴は高回転になるまでの時間が短く、本社があるスウェーデンの環境基準が厳しいため低燃費で排ガスが少ないです。
STIHLは林業先進国でもあるドイツの会社です。
STIHLのチェンソーは始動性がよく(スターターが他のに比べ引きやすい、軽い)、最高回転数を長時間維持することが可能でチェンソー自体も耐久性が高いのが特徴です。
オススメの使用目的別チェンソー紹介
弊社が現場で使用しているチャンソーをご紹介します。
現場作業の中でも伐倒の時と造材の時では幹や枝の直径が異なるため、作業に合ったチェンソーを選択し作業を効率よく行っています。
小径木用
直径10cm以下・庭木の剪定や枝の仕分けに使用する場合
バッテリーの軽量チェンソーがオススメです。
女性でも片手で十分に持てる重さなので庭の手入れなどの軽作業用として使用するのに向いています。
バッテリー式なので燃料を毎回買う手間が省けることがメリットで、エンジンチェンソーよりも音が静かなのが1番の特徴です。
中径木用
直径10〜30cm・庭木や街路樹などの伐採に使用する場合
エンジン式のチェンソーでバッテリー式よりも馬力があるのが特徴です。
エンジン式の中でも比較的小型の方なので男性の方でも扱いやすいサイズになります。
薪をつくる時にも向いています。
大径木用
直径30cm以上・山やお寺に生えている高木で長時間作業する場合
馬力がとてもあるので太い樹木でもすぐに切ってくれます。
林業関係者や特殊伐採をやられている方はよく使用している種類です。
馬力はありますが、重さが10kg以上のチェンソーもあるので長時間扱うには筋力と体力が必須になります。
どこで購入するのか?
「購入場所?そんなのネットかホームセンターで買うよ」と考える方もいると思います。
情報化社会ではネットでも購入することが可能で、
「忙しくて店舗に行く時間がない、行くのがめんどくさい」という方がネットで購入されます。
しかし、この方法はチェンソーの知識がある方もしくはすでに買う機種決まっている方なら問題はないと思います。
チェンソーは安いものだと10,000円ほどで購入できますが、
「買って使ってみたけど思った程パワーがではなかった、、、」とか「すぐに壊れた」など悲しい状況になることも少なくありません。
僕自身は店舗に行くことをオススメします。特に初めてチェンソーを購入する方は店舗での購入が良いと思います。
というのもチェンソーを購入するときにチェンソーの選び方が分かっていてメーカーが決まっていても実物を持ってみた方が良いからです(百聞は一見にしかずです)。
メーカーが決まっていると店舗も異なります。
特にSTIHLは対面販売のみの販売(ネット購入不可)で取扱専門店に行かないと購入できないからです。
店舗によっては定価より安くなる場合もあります。
最後に
いかがだったでしょうか?
チェンソーの規格やメーカーについて書きました。
日本のメーカーにするのか、海外のメーカーにするのかは購入する方の使用頻度や伐る材の大きさによっても変わります。
どこで、どのように、どれくらい使うかを考えて購入してください。
購入したらメンテナンスを欠かさないようにお願いします。
チェンソーはメンテナンスを行えば長く使えます。
今回の記事で皆さんに合い、長く使えるチェンソーに出会える助けになれば幸いです。
気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメント下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。