こんにちは
新人のナカイです
いきなりですが広葉樹と針葉樹の違いってご存知ですか?
中学校の生物の授業で習ったことがある方が多いと思います。
もしかしたら忘れてしまって
「広葉樹と針葉樹って何が違うんだっけ?」
「そもそも広葉樹と針葉樹って何?」と思う方もいると思います。
端的に説明すると広葉樹は葉が広く平ら、針葉樹は細くとがっていて針の様な葉の樹木です。
一般的イメージとして広葉樹はサクラやモミジ、針葉樹はマツやスギ、ヒノキなどが思いつくと思います。
これらの樹木にも葉を落とす落葉樹と年中葉をつけている常緑樹がいます。
ここからは、もう少し詳しく説明していきます。
広葉樹とは?
もしかしたら、皆さんには広葉樹の方が馴染みが有るかもしれません。
皆さんが目にする広葉樹林の多くは自然にできた山です(一部は人工的に植林をしています)。
実は、広葉樹は大きく二つに分けられます。
春の桜や秋の紅葉、冬の梅など四季で変化し冬には葉を落とす落葉広葉樹と
オリーブやソヨゴなど、一年中葉をつけている常緑広葉樹の2つです。
広葉樹は葉を大きく広げて光合成を行って栄養を作ります。
そのため、若い樹は細く曲がったものが多く、まっすぐな材が取りにくい傾向にあります。
しかし、広葉樹は時間を掛けて成長する事で年輪が細く均等になり、綺麗で細かな木目になります。
緻密な材質は堅く耐久性も高いため、太く大きくなった材は梁や柱、内装材として用いられます。
例えば、床材として使うと万が一物を落としても傷がつきにくい床になるのが特徴です。
針葉樹って?
針葉樹はほとんどが常緑樹で、一年中細い葉がついています。
そのため、冬の時期に山の一部が緑色なのは多くが針葉樹だからです。
針葉樹は真っ直ぐに成長するため、多くの針葉樹はクリスマスツリーの様な形になります。
成長スピードが速く真っ直ぐに伸びるので長い直材が取れます。
ただし、早く成長するため広葉樹ほど年輪が緻密ではありません。
そのため材質は柔らかく、加工がしやすいので全国各地で用いられています。
また、柔らかい材質は空気を多く含むため暖かみがあり、内装材として使っていただくことで快適な空間となります。
1、2で説明したことの他に、生育環境も異なります。
広葉樹は温帯な地域、針葉樹は寒冷地や標高の高いところに生育しています
これは、広葉樹は道管で水を送り木部繊維で材を支えているなど組織構造が複雑になっている為
一定の好条件出ないと生息できないのに対して、針葉樹は組織の大部分が仮道管で出来ています。
広葉樹に比べ組織構造が単純な針葉樹は厳しい環境下でも成長できます。
戦後日本のハゲ山にスギ・ヒノキが植林されたのはこの様な理由があったからです。
広葉樹と針葉樹って何に使われているの?
樹種や用途にも異なりますが、広葉樹も針葉樹も建材として用いられます。
一般的な家庭の構造材の多くは軽く強度も高いことからヒノキなどの針葉樹林が用いられます。
古くからある神社仏閣の中には柱などに広葉樹(特にケヤキなど)が用いられている例もあります。
広葉樹は古くから家具や原木、炭、器などに用いられてきました。
原木栽培でキノコとの相性が針葉樹よりよく、原木の材料として多く利用されています。
家具としては伝統工芸品に指定されているキリのタンス
炭としてはクヌギを使って作られる菊炭は茶道で用いられており、
飲食店(焼き鳥屋さんなど)でも火力が安定するため重宝されています。
広葉樹は塗装することで木目の均一で細かい部分がより分かり綺麗になるため、
器や家の内装材としても用いられます。
他にも耐久性が高いことから近年ではウッドデッキとしても使われています。
針葉樹の多くは建築用材を中心に合板、CLTなどに使われています。
また、紙や段ボールの材料として用いられ、木材の用途の8割は建設土木用や紙として使われています。
ヒノキは匂いも良いとされ、内装材としても用います。
近年韓国では日本のヒノキを内装材で使うことがブームになっていたりもします。
針葉樹を内装材で使うと部屋が柔らかく暖かみのある空間になり、ストレス軽減や精神安定などの効果もあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
少しは広葉樹と針葉樹の違いを分かっていただけましたか?
広葉樹と針葉樹は葉の形だけでなく材質としても異なります。
もし将来、木造住宅を作りたいという方がいましたら、
柱など箇所によって広葉樹か針葉樹かを考えて選んでみてはいかがですか?
まだまだ木の魅力はたくさんあります。
これからも、自身の周りにある樹が広葉樹なのか針葉樹なのかを興味を持って見ていただけたら嬉しいです。
最後まで読んでいいただきありがとうございました。