筆者が林業と関わるようになったのは高校を卒業してからです。
高校は普通科で、林業と言われても曽祖父がやっていたぐらいの認識しかありませんでした。
高校を卒業後2年間林業の専門学校に通い株式会社アーボプラスに入社しました。
今回は林業の専門学校に2年間通い入社から2年経過した社員の思う林業の魅力について以下の6つ紹介します。
四季を身近に感じる

まず四季を強く感じることができます。
林業は主に木材となるスギ・ヒノキの保育、管理、伐採を行います。
スギ・ヒノキは針葉樹で常緑なため外観に変化はありませんが、施業場所には様々な植物が分布しており季節によって変化します。
例えば春には山桜が開花し広葉樹が芽吹き、夏は森林が綺麗な黄緑色や緑色になります。
秋になると紅葉が始まり森林は色鮮やかになり、冬は森林に落ち葉や雪が積もります。
他にも昆虫や気温からも四季を感じることができます。
気持ちのいい休憩

2つ目は休憩中です。
特に昼休憩は格別です。
多くの場合施業範囲までは歩きや高性能林業機械に乗って登ります。
間伐や皆伐といった伐採、植林など林内作業は基本帰る時まで山を降りません。
なので昼休憩は施業場所で食べます。
昼休憩は持ってくる弁当や道具で快適にすることができます。
例えば気温が涼しくなってくると保温の効く弁当にスープを持ってくる人もいれば、ポットにお湯を入れてきてカップ麺を食べる人もいます。
森林内に簡易テントをはって雨天時の避難場所や直射日光除けなどとして使ったりしています。
春や秋頃は休憩中、木陰で休んでいる時に風が吹けば心地よく、鳥のさえずなんかも聞こえ昼寝をしたり、森林内に簡易テントをはって雨天時の避難場所や直射日光除けなどとして使ったりしています。
夏場の暑い時期はバッテリー式の扇風機で涼み、冬は沸かしたお湯でコーヒーを作ります。
森林内でご飯を食べコーヒーを飲む毎日はプチキャンプです。
ストレスが少ない

3つ目はストレスが少ないことです。
現在日本の多くの方が様々な理由でストレスを抱えていると言われ、実際にうつ病や不眠症など社会問題になっています。
ストレスが多い現代で、働いている人のストレスが少ない職業の1つが農林水産業と言われています。
林業は森林の中で伐採作業を行います。
森林の多面的機能の1つに保健・レクリエーション機能があります。
木からフィレンチフィッドと言われる成分が出ており人をリラックスさせる効果です。
実際に林野庁が行った研究では森林の景色を見た時のストレスホルモン濃度の低下が都市部の景色を見た時に比べ13%も下がります。
林業は森林で働くため都市部のオフィスや工場で働く人に比べストレスを貯める量が少ないです。
後世へ

4つ目は後世へ財産を残せることです。
樹木を植林してから伐採し木材として使うには長い年月が必要です。
最近では30〜50年生の原木が高値で購入されていきますが少し前までは100年生以上の木が主流でした。
普段僕たちが伐採しているきは木は先人たちが植林し育ててきた木材です。
僕たちが植林を行わず伐採したままにすると後世の子供たちは国産材を使えません。
林業は先人の意思を受け継ぎ後世に立木を財産として残します。
また自分たちが行った施業が適正だったかどうかは後世にわかります。
林業は農業とは違い植えた木が大きくなって伐採(収穫)されるのは自分たちの孫の代です。
近年、世界では過度な伐採(違法伐採)によって森林が減少しています。
日本は古くから伐採したら植えるといった森林整備を繰り返してきたからこそ国土の7割が森林になります。
後世に木材としての樹木だけでなく豊かな自然環境としても森林を残すことができます。
僕は伐採を行う前に植林、手入れを行なってくれた先人に感謝してから作業を開始します。
健康

5つ目は健康です。
林業は体が資本です。
そのため怪我をすると現場で作業ができなくなってしまいます。
また、伐採作業は山の斜面を上り降りし、チェーンソーを使い、時には造材した原木をずらしたりと重いものを持ちながら動き続けます。
そのため、脂肪が減り筋肉がつくので林業従事者の多くが引き締まった体をしています。
また林業は日中しか作業できません。
朝は早く作業が始まり終了は17時頃のため生活リズムが整えられます。
痩せて筋肉がつき早寝早起きという健康的な生活を送ることができます。
作業終了時間が早いため帰宅してからの自分の時間が多くあります。
僕も最近は読書したりストレッチしたりと充実しています。
世間で流行しているコロナウイルスに対しても作業中はある程度離れて作業するため問題ありません。
体を動かす職業は他にもありますが心身ともに健康になる職業は少ないと思います。
地球温暖化

6つ目は地球温暖化を抑えています。
森林は光合成の時に大気級の二酸化炭素を吸収します。
天然林や原生林といった自然にできた健康的な森林は多くの二酸化炭素を吸収します。
しかし、人工林は適切に管理を行わないと荒廃していきます。
森林は荒廃すると二酸化炭素を十分に吸収しません。
特に人工林は間伐や伐採など手入れ管理を行わないと荒廃してしまいます。
林業は人工林を日々手入れすることで健康的な森林を維持しています。
樹木は大気中の二酸化炭素を吸収し幹に蓄えます。
そのため、樹木を燃やしてでた二酸化炭素は本来は大気中にあったものなので地球全体の二酸化炭素量は変化しません。
だからこそ昔は二酸化炭素が循環していたため地球温暖化が起きていませんでした。
林業は皆さんの生活を影で支えている職業だと僕は考えます。
最後に

いかがでしたでしょうか?
林業の魅力について書きました。
まだ半年しか経過していないので林業、森林の奥深さについて分からないところも多くありますが林業は良い仕事だと思います。
現在の問題抑制と自然環境を未来に託すといったロマンもあります。
森林内での作業は筋肉もつきますし、「40代になってお腹が出てきた」といった悩みも無くなります。
心身も健康になり手にも職がつき終了時間が早い仕事は中々無いと思います。
興味がある方はセミナーやイベント、林業大学校に行ってみてください。
気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメントしてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。