林業にいきなり就職しても大丈夫⁉︎未来の林業従事者を支える緑の雇用とは?

 

 

こんにちは、ナカイです。

僕は2021年の3月に林業大学校を卒業してアーボプラスに入社しました。

林業大学校では林業に必要な資格・スキル・知識を学ぶことが出来ました。

林内で伐採作業などの林業を行うには様々な資格が必要です。

高性能林業機械を入れた搬出伐採では、特別教育や技能講習といった資格が必要になります。

例えば立木をチェンソーで伐採するには、伐木等業務特別教育講習修了証が必要になります。

樹木を伐採し造材・運搬・搬出に高性能林業機械を使うには車両系建設機械などの技能講習を受ける必要があります。

僕は林業大学校で様々な資格を取得しましたが、自分で全ての資格やスキルを取得しようとすると時間や費用がかかります。

林業会社に就職もしくは転職しても必要最低限の資格がなければ安全に作業を行う仕事をすることが出来ません。

これは就業者が増加しにくい大きな理由の1つです。

この課題を解決しようと日本では林業事業体に入社した人に研修を受けられる緑の雇用という制度があります。

この制度は仕事をしながら研修も受けられるので林業事業体にとっても新規就職者にとってもありがたい制度です。

今回は緑の雇用について紹介します。

緑の雇用とは

緑の雇用とは林業を未経験者の人でも林業に就職してキャリアアップができるよう支援する制度で就職年数に比例して研修を行い必要な知識・資格・技術を学ぶことができます。

この制度のおかげで僕が林業大学校で取得したように林業に必要な資格を得ることができます。

新たに林業事業体に就職した方は1年目、2年目、3年目と研修を受けることで林業作業士(フォレストワーカー)としての施術や知識をステップアップしていきます。

研修には集合研修と実地(OJT)研修の2種類があり、集合研修(主に座学)でチェンソーや刈り払い機といった林内作業で毎日使う道具の資格(知識と危険性など)、実地研修では伐倒方法などの基本を教わり日々の業務で技術を身につけます。

1年目・2年目と経験することで資格や技術を学び行える作業が広がっていきます。

就業年数が5年以上になると現場管理責任者(フォレストリーダー)研修を受けることが出来ます。

現場での管理・責任を養う研修で主に作業班長候補など林業の経験を積んだ方が対象になります。

座学では判断力・指導力向上・現場作業管理等を学び、造林作業の作業指揮者・はい作業主任者・地山掘削及び土止め支保工作業主任者を取得します。

10年以上になると統括現場管理者(フォレストマネージャ)研修を受けられます。

フォレストマネージャー研修とは複数班の統括や現場全体の管理責任

コミュニケーション能力から企画・営業など様々なことを学びます。

この研修では安全衛生推進者養成講習を受けることができます。

労働安全衛生法で常時10人以上50人未満が働く屋外作業現場では安全衛生推進者を選任する必要があり、大きな事業体になると現場では常時10以上が働くため講習を受ける必要があります。

林業事業体に就職しようか悩んでいる、決めきれない方、就職したいけどどうなのかイマイチわからない方用にトライアル雇用があります。

トライアル雇用は最長で2ヶ月間研修することができ、林内作業の理解を促進し適性を判断します。

トライアル雇用や林業事業体への就職が決まった方は林業作業士(フォレストワーカー)研修を受けます。

※林業大学校に通った生徒は緑の雇用研修を一部免除される項目があり、僕の友人も研修に行かずに現場で働いているといっていました。

緑の雇用を受けられる事業体に必要な認定事業体とは

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緑の雇用を受けるには制度対象(認定事業体)となっている森林組合や民間企業に就職しなければ受けることができません。

認定事業体とは林業労働力の確保推進に関する法律に基づき林業従業者を雇用し、事業主が改善計画(雇用管理の改善と事業の合理化を一体的に進める計画)を作成・申請し、その改善計画が知事から認定された事業体を指します。

認定を受けるには様々な要項を満たす必要があり、主に常時雇用している5人以上の現場作業員、労働保険制度に加入、伐採・造林・保育を2年以上行っているなど都道府県によって多少異なります。

また、1団体につき2名しか受けることができないため受けられないといった話も聞きます。

そのため、林業に就職し緑の雇用を受けようと考えている場合は就職前に確認しておく必要があります。

最後に

今回は緑の雇用について書きました。

緑の雇用は林業に新たに就業する人を対象にサポートする制度です。

以前から問題になっている放置林や境界、木材の需要に対して安定的に供給が行えないのが林業の現場です。

担い手が少なく多くの森林が管理・整備ができていません。

緑の雇用は資格や技術といった就職の際に障害となる項目を減らしてくれています。

ぜひ林業に興味のある方は調べてみてください。

気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメントしてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。