里山や森林に生息する良い香りの植物を紹介!皆さんもハイキングや登山に行った際は探してみて下さい

 

 

こんにちは、ナカイです。

森林内で作業をしているとたまに良い匂いがすることがあります。

周りを見渡しても、どれからの匂いなのかはわからないんですが、、、

森林に生息している植物には良い匂いのする植物もいます。

しかし、匂いのする場所が花や幹、葉と様々で通っただけでは気づかない事も多くあります。

今回は良い匂いのする植物とどこが匂うのか、どのような使用方法があるのかを紹介します。

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サンショウ

サンショウは日本原産のミカン科、落葉低木で日本全土や朝鮮半島に分布しています。

落葉樹林や雑木林に生息し乾燥に弱いため、半日陰の湿地を好みます。

サンショウの枝には鋭いトゲが対生に生えています。

僕はサンショウの乾燥した枝を踏んで、トゲが足袋を貫通し痛い思いをしたことがあります。

兵庫県朝倉地区原産の朝倉山椒は枝にトゲがないことで有名です。

「トゲがないなんて最高」って思ったんですが、トゲがない変異種を接ぎ木で栽培しているそうです。

新しくできた朝倉山椒の実を植えてもトゲのあるサンショウになってしまいます。

サンショウの葉を揉むとスーッとした爽やかな香りがします。

なぜ、サンショウの葉は揉むと香りがするか知っていますか?

葉縁(ようりょく)にある鋸歯(きょし)の窪みに油点(細胞間の間に油が溜まったもの)があり、ここが揉んだ時に潰れてスーッとした山椒の香りがします。

サンショウは雄株と雌株に別れており4〜5月に花が咲き、9〜10月頃に実が赤く熟します。

普段ウナギや味噌汁などの料理にかける山椒は雌株につく実を使います。

雄株は身がつかない代わりに咲いた花が花山椒として料亭で使われます。

花山椒は、普通の山椒と比べ辛味は少なく香りや食感を楽しめます。

クロモジ

クロモジは日本原産の落葉低木でクスノキ科で2〜6mまで成長します。

関東以西や中国に分布し森林の斜面や丘陵地に生息しています。

開花期は3〜4月に黄緑色の花を咲かせま、枝葉、幹から強い揮発性の香りがします。

もしクロモジを見つけたら枝の樹皮を爪で少し削ってみて下さい。

良い香りがすると思います。

クロモジは古くから爪楊枝(つまようじ)、菓子取り箸(特に茶道で使う)として使われてきました。

今では、高級楊枝として使われています。

他にも枝葉を集め抽出することでエッセンシャルオイルができます。

クロモジのエッセンシャルオイルはクロモジ1kgに対して3〜5ml程しかとれません。

クロモジ精油は湯船に1滴垂らせば筋肉痛や肩こりが改善し、疲労がリフレッシュできます。

香りも良いため、心を落ち着かせ安定させるので不眠症が改善されます。

京都京北にある道の駅ウディー京北ではクロモジ茶ソフトが食べられます。

ヒノキ

皆さんも馴染みがあるのではないでしょうか?

ヒノキはヒノキ科の常緑針葉樹で古くから建材として使わています。

日本では福島県以南に分布しており、多くが人工林(植林されたもの)です。

世界では中国や台湾に分布しています。

ヒノキは建材以外に精油としても使われています。

精油の効果は複数あります。

体への効果としては、血行促進効果にあり、疲労回復やむくみの改善、肩こりや頭痛、筋肉痛などにききます。

さらには、肌や頭皮に効果的で肌の脂や毛穴の黒ずみ、シワやニキビ予防になります。

女性は特に嬉しい効果じゃないですか?

さらに男性陣にとって嬉しい情報が、、、なんと頭皮の脂を抑え毛穴を引き締め、抜け毛予防やフケの防止になります。

ヒノキに含まれている成分には防虫作用と消臭作用があるため、スプレー(精油を水で薄める)で部屋にまくだけでスッキリとした空気になります。

他にも、ヒノキのチップをネットに入れて湯船に浮かべるだけでヒノキ風呂のような匂いになり、リラックスできます。

シキミ

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シキミはマツブサ科の常緑小高木で中国が原産の植物です。

日本では宮城県より以西、世界では中国、台湾、韓国に分布している。

古くから仏事に用いられている日本人にとっては関係性が深い植物です。

しかし、気をつけて下さい。

シキミは花、実、葉、茎、根全てに毒を有しており過去には死亡事例もあることから

日本で唯一、植物で劇物指定されています。

*絶対に口にしないで下さい

そのため、ニホンジカも食べずシキミだらけの斜面なんかもあるくらいです、、、

シキミの葉を揉む(傷つける)と香りがします。

シキミの香りには腐敗臭を消す効果があるとして抹香や線香の原料として利用されます。

他にも毒性の強い果実は寄生虫駆除薬として使い、精油には防虫効果があるとされています。

タムシバ

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タムシバはモクレン科の落葉小高木で日本原産の植物です。

本州の日本海側、四国、九州に分布しており花や枝葉(傷つけたもの)は良い香りがし、葉は噛むと甘いです。

4月頃に白い花を咲かせ、森林内でも良い香りが楽しめます。

タムシバの冬芽を乾燥させると、辛夷(しんい)という生薬として利用され頭痛や鼻炎薬に使われています。

最後に

いかがだったでしょうか?

香りの良い植物について書きました。

森林だけでなく市街地に植栽されている事もあります。

僕は伐採作業の休憩中にクロモジやシキミの匂いでリラックスしています。

学生時代の先輩はクロモジを咥えて、登山をしていました。

今回紹介したのはほんの1部に過ぎませんが、森林に行った際は見つけてみて下さい。

嗅覚で楽しむのも面白いと思います。

気になる点、質問ございましたら気軽にFacebook株式会社アーボプラスにコメント下さい。

最後まで読んでいただきありがとうございました。